高齢者セフティー事業
上の畑 中盤全紙 描きかけである。描きかけだが、希望がある。希望はあるのだが、何をどうしたらいいのかが分からないまま、何年も経つ。しかし、可能性だけは感じる。
75歳以上の高齢者セフティー事業が行われた。神奈川県と小田原警察署が主導して、小田原市役所が協力するという枠組みになっている。それに対して、地域の自治会長と民生委員が案内役としてかかわる。11月7日の午前中に行った。私は1・2・3組の15軒を担当した。内2軒が不在で、後の方はおられた。2軒は回覧版で知って待っていたという事を言われた。最近回覧版で回る通知が多くて、すべてを回覧版で周知する事は難しくなっている。何しろ一番多いい時は、30枚の紙が一度にまわされた。そこで回す方法として、一度ではなく、月3回ぐらいに分けて回している。そこに緊急の回覧物も入るので、月4回の回覧版が廻る事になる。忙しい方には、回すこと自体が負担になっているのではないかと不安になる。個人的には半分くらいは回す必要が無いと思われる内容である。こうした、回覧方式での通知の検証が必要になっている。それでもどなたかが家に居られたのは、有難かった。
事業の目的は、お年寄りの振り込め詐欺被害の防止と交通事故にあわないようにという指導である。振り込め詐欺は著しく増加している。どうしたら防げるか。警察でも、対応に苦慮していて、出来る事は少しでもやろうという事で、回って歩くことにしたようだ。悪い事ではないが、廻って注意して、どの程度の効果が上がるのかを、追跡調査する必要がある。どうもこんな事で減るだろうかという疑問を持ちながら、ついて歩いた。やらないよりはいいかも知れなが、振り込め詐欺集団の悪辣な手口の方が上だろう。大半の方が私は引っかからないと言われていた。あるいは、一応聞き流す感じだった。なかなか実感を伴わないものだ。根本は年寄りが孤立して、日常の人とのつながりが減少している事にあると思う。社会的疎外を解消することが大切だ。
全国的に調べてみると、地域のつながりが無くなると、振り込め詐欺が増加するという事で、老人会に振り込め詐欺の防止員を委任した所もある。神奈川県内で特に小田原での増加が顕著なのは、社会のつながりが急速に薄れているという事と考える必要がある。それは振り込み詐欺のような具体的な事象だけではない。社会としての成り立ちが、急速に形がい化してきている。にも可かあらず、それに変わるべき繋がりが見つからない社会なのだろう。むしろ、どうやって地域の人のつながりを回復するかにかかぅているのではないだろうか。それは自治会のような地域コミュニティーの形骸化である。どうやって興味ある事で、地域をつなげるかではないだろうか。地域の分断がさらに進む事は避けられない。しかし、健康体操とか、踊りの会とか、様々な趣味の会とか、テーマコミュニティーの構築が重要だと思う。自治会に変わる、新しい地域を越える結びつきの構築である。
たとえば生産組合というものが、一応は私の暮らしている舟原地区にもある。私も入れてもらっている。しかし、農家が減少する中、実質的な意味合いは、ほとんど活動は無くなっている。それでも、多くのお年寄りが農作業はされている。それなら、小さな農業を継続している人同士のつながりこそ、重要なのではないか。それは獣害対策であったり、苗の交換や、野菜を出荷場まで届ける事であったりするのではないだろうか。現在ふれあい市場という、地域に野菜市場がある。ここに野菜を届ける人が結構おられる。その方々はとても生き生きしている。ここの小泉さんが猪の猟を熱心にやってくれていて、地域の人達は、出荷でも、野菜作りでも助けられている。社会の中で暮らしているという、こうした繋がりを、行政も応援して行くことのほうが、振り込め詐欺を減らせるのではないだろうか。