風呂川柳

   

松本 中盤全紙 アルプスを描きに行った帰り道、実に面白い景色に出逢った。暗くなっていたのだが、もう一度描いてみた。

コロナの湯では2回目の風呂川柳の募集があった。色々作り、清書して投句しようと持って行ったら、昨日で締め切りが終わっていた。どうもこういう事が多いい。それで良いのだが。今度こそ最優秀賞を取ろうと、色々作っていたので、少しはがっかりした。がっかりしたと言っても、落選ばかりかもしれないのだから、まあ良かったかもしれない。全く未発表というのも、残念なので、一応作った句はすべてブログに記録しておくことにした。第3回に使えるかもしれない。こうしてすべて並べてみると、出さないで良かったのかもしれないと、今更ながら思えてくる。それでも、他人にどう思われようが大丈夫というタイプなので、川柳の落選位、堂という事はない。

柚子菖蒲 カボチャにツリー 風呂で知る

赤い糸 健美効炉で 結い直す

日本人 銭湯があるから 負けないぞ

盆すぎて 一匹のアヒル 湯に浮かべ

外仕事 暑さ寒さは 風呂場まで

さあ明日だ 心のとげ抜く 湯舟かな

長寿の湯 長湯するなと 声がする。

帰りしな けっこうな湯でと 茶の師匠

湯船から 昨日をしのんで 明日想う

湯けむりに 今宵箱根か 草津の湯

風呂行くよ 万歳叫ぶ 孫三才

合格だ 入る湯舟に かぼちゃ咲く

しまい風呂 ぬいだ仮面の 厚化粧

風呂はある 「神田川」を やらされて

かんしゃくの 玉の溶け行く タンサン泉

一日の汗 流しながら見る ドラえもん

大丈夫か あまりの長湯に つい聞かれ

「いい湯だな」 ふと口にした 小学生

風呂マナー 心が一番 洗われる。

退院後 湯舟の中で 手を合わす

風呂おけで 勝利を約す 少年団

父子風呂 春から夏へと 花が咲く

ガンコ者 しわと口先 湯が溶かす

22が4 23が6と 小学生

胸騒ぎ 湯ったりしたら ほっこりと

体重計 息を止めて もう一度

定年後 皆勤賞は 風呂屋だけ

野天風呂 背伸びしてみる 跨線橋

雨音で 眼を覚ました 露天風呂

今日一日 風呂でゆったり 閉じて行く

風呂友は 十年になるが 名を知らず

ひとっぷろ 浴びてくるかと 猫に告げ

口が過ぎ 長い風呂なり 明日思う

酒匂川 今日から明日へと 湯舟行く

川柳は言葉の体操である。言葉も使わないと、ギシギシしてくる。川柳的に言葉を使うのは実に楽しい。そして有効である。川柳は笑えるかどうかだ。あるいは、そうだよなと共感を呼べるかだ。評価の基準が割合はっきりしている。自己評価基準からしてみると、何とも無意味なものが10はある。全体としては、笑いが少ない。郷愁っぽい。前回の優秀賞に笑えるものが全くなく、どうも選者の好みが、笑いより共感の方だなという感想を持った影響かもしれない。こんなことではだめだなあー。というのが先ずの感想。第3回にはもっと元気な、明るく笑える句を作りたいものだ。毎日1句は元気の源。

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