平和の為の、スパイ活動

   

日本が太平洋戦争で敗戦したのは、情報の収集力が弱かったからである。情報能力が無いから、無謀な戦争を始めてしまったとも言える。井の中の蛙であった。国民の大半が外国の事を知らないから、平気で鬼畜米英などというとんでもない言葉を使った。本当に鬼のような人達だと思っていた人が沢山いたのだろう。外国人を蔑むという、傾向さえ産まれた。日本は紛争の解決に武力を使わないと憲法で決めている。そのことに真剣に向かい合うのなら、武力以外の解決方法を持たなければならない。その努力を国はしないまま、安易に憲法を変えて、武力を待てるようにしようという方向である。日本国が持たなければならない、武力でない国際紛争を解決する、平和的な手段をとは何か。を考えたい。まず、緊急災害救援隊の結成。これは日本が嫌われず、好かれるための手段である。困った時に手助けをしてくれる国になれば、武力攻撃をしようと言う国は出にくい。出にくいだけで、武力で攻撃しようなどと言う国は、理性が欠如しているのだから、心配は確かに残る。

そこで次に考えるのが情報収集である。いわば電通方式である。ファンドマネージャーのような仕事である。スパイと言うと007になるが、その役割は小さいものだ。今回のアルジェリアのテロを考えれば、日揮の危機管理能力不足があると思う。それは、他の国でもそうなのだから、無理もないのかもしれないが。日本政府がどのような注意喚起をしていたのか。テロの危険性、アルジェリア政府のテロ対策がどの程度のものであったのか。情報がいかにも不足していたように見える。各国からの責任者が集まる日を選んで攻撃している所を見ると、情報管理も徹底されてはいなかったようだ。データー野球とか、コンピューターバレーボールである。まず敵を知るということは、膨大な情報から、次に起こるリスクを拾い出すことだろう。その為には、マーケティングで行うような、調査法を駆使することだろう。スーパーコンピュ―タ―を使う仕事である。

売れるものをいち早く感知することが、商戦に勝つことである。的確に宣伝を打つためには、情報収集である。新しい商品の開発力と言っても、売れない商品を開発しても仕方がない。何が売れるかを探る方法は相当に進んできている。それは日々、競争の世界であるからだ。この能力を国際紛争に生かすことである。例えば、中国が何をしてくるか。これを徹底的に分析する。その方が、国防軍を強化する事より、効果も高い。必要な情報を集めても、その最終判断は人間が行う。つまり天気予報である。精度は大分上がっている。上がっているが、先日の雪のように外れる。しかし、私は偉そうに書くが両方とも正確に当てていた。猪瀬氏がいちゃもんをつけたように、最後の気象庁の責任者が人間だから、前回予報を間違ったと言われて、今度は用心し過ぎたことは有りうる。私の予報は、雨乞いまで含んでいるのだから、適当だが、自分の責任でだけ行う。

第二次世界大戦の情報判断の失敗の分析を見ると、福島原発事故の失敗と同じである。失敗に対する、冷静な分析が無い。自分の都合のよい希望的分析をしてしまう。この時点で徹底した事故原因を探ることすらできないのでは、失敗を繰り返すだけだ。後になれば失敗を回避できる情報はある。何故見落としたのかの検証である。冷静に情報分析する能力は、最後にはチームによる人間力と言う事になる。情報検討チームを幾つか作り訓練を繰り返す事だ。気象庁のように、明日の天気。週間天気予報。そして、長期予報。世界で起こることを毎日行わせる。そして精度を高めて行く。そうすれば、必要な集めるべき情報が何かが見えて来る。戦前の日本は軍隊の情報と、外務省の情報が、摺り合わされていない。両者が互いを馬鹿にしていた。そして思惑が情報判断を狂わせた。平和の為の情報部を作らなければならない。

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