税制調査会
政治というのは、結局のところお金の出入りである。理念とか哲学とか、建前とか看板とかあるにはあるが、要はお金の出入りである。税金の変更にその政府の本音が表れる。税金をどうするかを検討しているのが、税制調査会というところのようである。のようと書くのは、ちょっと信じがたい気がするからである。そのメンバーは大臣やら副大臣である。税制を調査する暇はないだろうと思うからである。また、各省の利害を代表している者が、税金を本当に調査できるのかとも思う。下部組織として専門委員会というものがあって、そこには大学の教授がずら―と並んでいる。専門委員が調査を専門的にやっているのかもしれない。そちらの方も概要は公開されている。各省庁が専門委員会に対し要望を出している。それを含めて検討しているようだ。
税制調査会に対して専門委員会から、こんな考えにまとまったから検討してほしいという案が10日に示された。それを税制調査会で議論して最終決定する。多分この場は各省庁の利害の調整のようなものだけのような気がする。あるいは政治的調整をあれこれするということだろうか。形式的なものか、実質的なものか。この辺の実態は分からない。分からないが、専門委員会からの報告書がすでに両論併記だから、やはり政治的に決まるということだろう。最終決定が10日にある、と思っていたが。管総理大臣の発言では、さらに超党派の集まりを作り、そこで来年度に検討していくという責任回避の発言。ねじ切れ国会では、何を決めても無理。加えて何も決められない管総理の体質。この税制調査会に合わせるように、民主党の主張のようなものが出ている。自民党からも出ている。どこで何が議論され、どうやって決めるのかは、また分からなくなった。
民主党にも税制調査会は以前はあったが今は無い。政府に一本化した方がいいと考えたようだ。それでは先日出た案は民主党のどういう部署で検討して出てきたのだろう。民主党内部にはちょと見た目には分からない肩書ばかりが、ずら―とある。分かりにくいだけで検討部署があるのか。検討していないのか、民主党に関しては分からない。自民党には相変わらず税調があって、消費税は10%を要望している。しかしこれも組織図にはないから、どこに所属しているのかはよく分からなかった。消費税問題でも良い。なぜ10%という考えに至ったのか。大勢の党員の中にも様々な意見はあるだろう。それが集約された過程が知りたい。各党不鮮明だから官僚が決めているという一般の理解になる。どういう議論の結果税金の改定に至るかが重要である。そうした議論経過を踏まえない限り、これから大問題になる法人税の問題の意味が納得ゆく形にはならない。
法人税の5%減税が前提としてあるようだ。これが政治判断だとして、実現するための財源の検討がされている。もはや財政的には法人税の減税どころではない。減税しなければ企業が海外に出て行くという。日本という国家を大切にしない企業は、出て行けばいい。今の日本の状況が理解できない企業はいらない。2兆円近い増税が必要というが、そんなものを捻出する余地は今の社会にはない。日本の財政は膨大な赤字である。どこかで2兆円増税して、法人税減税に回す他ない。国債をその分出すなど論外である。5000億円は相続税など反対の少ないところで増税するという。本音は、企業献金が欲しいという減税ではないのか。まず公約通り、企業献金の禁止をしてから、法人税減税の議論にすべきだ。企業が出て行くというのは政府の国民に対する悪質な脅しである。企業と国家と人間の関係を、見直さなければならない。
昨日の自給作業:さつまイモ掘り1時間 累計時間:7時間