小田原の市議会議員

   

小田原では議会の一般質問が終わった。今回はインターネット中継があり、今でも確認した事項は確認できる状態にある。所が、加藤新市長になって、初めての議会にもかかわらず、「1市3町ごみ広域処理について」質問した議員は一人もいない。市民ホールと駅前再開発に議論は集中している。全く今更の感がある。どちらのテーマも本来議論すべき3年以上前には、議会で充分の議論がされていない。予算処置も終わり、ことが始まってしまってから、今更蒸し返すような議論になっている。もちろん、誤りを改めるに遅いと言う事はないが。まだどうとでもなる時期に、見逃していた、議員の責任の大きさも自覚して欲しいものだ。もちろん、行政や市長は、そうした議論が起きないように、肝心な所は結論が出るまでは、隠していた。そのために、実施設計が終わるまで、この奇妙奇天烈なシェル構造とかいう、変形ホールと言う問題を、探り出し議論に上らせるのが、市会議員の役割だった。

ごみ広域処理については、今がその議論をすべき肝心な場面だ。行政は結論が出るまで、市民には知らせないと議会で答弁した。今も相変わらずの姿勢をとっている。二度、小田原市環境部の広域処理担当に聞きに行ったが、何も明らかにはならなかった。ここで登場すべきが、市会議員ではないだろうか。もう結論が出てからの蒸し返しのホールや再開発は、一人が聞けば充分だろう。何故、ごみ広域処理については、質問がないのか。たぶん、神奈川全域で今起きている、ごみ広域化の大変な状況を知らないのだろう。知っているとすれば、理解できないのだろう。他所は、契約をしてから破棄するような、混乱が起きているところもある。ごみ処理に展望が持てないで苦悩する、自治体もある。ことが進んでから、ごみ処理費の増大に困惑する自治体もある。いずれにしろ、増大する処理費を考えれば、ごみをどう処理するかは市民が決めるべき問題だ。

ごみ問題は市民参加を促すテーマとして、実に適切だと思う。先進自治体では、どのように市民が主体的に市政に参加してくれるかが課題になっている。小田原は、どうやれば市民がしらない間に進められるかばかりだ。このまま行けば家の脇に突然巨大なごみ焼却場が出来るかもしれない。そこに到ってごみは問題化する。広域処理をまだ行政は安易に考えている。焼却のために、ごみが移動してくることを甘く見ている。ごみの減量や分別を、市民のモラルのような物にだけ、注目している。ごみ量の予測も、大きすぎる数値を考えている。生ごみを堆肥化する方向性だけでも、議論すべき状況だろう。しかし、一人の市会議員もこれらのことを問題とは考えてはいないようだ。あるいは気付いていないようだ。ネット中継録画を見て、がっかりした。

生ごみの堆肥化はすぐにでも検討を始める必要がある。特定の自治会単位で、実験を始め無ければ、とても広域処理に計画を入れられない。もう間に合わないという時間を稼いでいるのが、今の行政の方針だ。拠点回収施設の整備。これも時代の要請ではないか。もって行けば、いつでも置いて帰れるごみステーション。ごみは分別によって、良い収入になるもののもある。学校単位の生ごみ処理機の導入も早急に行うべきだ。ごみ会計も早急に行ってもらいたい。会計がきちっと統一されていなければ、広域の会計上のメリットは見えてこない。結局の所、早く市民を含めた検討委員会も立ち上げるべきだ。こう言うことを提言して行くことが、市会議員の役割なのではないだろうか。その為にあるのが、市議会だろう。ネット中継でどんな議論がされているか。実に検索がわかりにくいが、利用して欲しい。

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