オカラのサイレージ

   

豆腐メーカーから産業廃棄物として出る生おからをサイレージ化し、養豚飼料として活用を目指す取り組みが(有)藤井ファーム(白川町黒川)で始まった。飼料が高騰を続ける中、原価ゼロの生おからを飼料に活用できれば大幅なコスト削減が可能になる。今後さらに実験を重ね、より最適なサイレージ調製を目指す。(農業新聞)

先日あるテレビ局で自然養鶏について取材に見えた。卵が値上がりしているが、自然養鶏ではどうだろうか。こういうテーマだった。というか、最初は色々の卵がある。という漠然としたテーマだったが、話しているうちに、そういうテーマにしぼられた。巨大養鶏場イセ食品の卵と極小養鶏場笹村養鶏場の卵の比較と言う事だった。このやり方は、以前の報道何とかという、鳥インフルエンザの騒ぎの時と、同じ視点だった。そのときは、放し飼いとか、自然養鶏の危険と、ウインドレス養鶏の安全性を、やたら強調したイセ食品だったが、結局の所茨城で、鳥インフルエンザの感染を起こし、大騒動をやらかした。危険といわれた私の所のような、自然養鶏では、起きた事がない。ウインドレスなどといったところで、大した封鎖ではない。アメリカの巨大養鶏場でも、繰り返し、弱毒の鳥インフルエンザが起きるが、ネズミが原因といわれている。

世界1と言われるイセ食品と私のところと両極ではあるが、唯一同じで、なるほどと思うことで、他にはない特徴が在る。それは鶏種の作出をしていることだ。大きくても、雛は外から入れるのが普通の形の中で、イセ食品は自分の所で、鶏を作っているそうだ。最初は日本で唯一かと自分の所を思っていたが、なるほど巨大に成れば、ありうる利点だった。この巨大ならありうる仕組みには、飼料の事もある。油を採った後の残渣とか、青汁を絞った後の繊維質とか。ビールの搾りかすとか、上手く、組み合わせればなかなかのものになる。捨てるのにも費用がかかるが、餌に利用できれば、一石二鳥言う事になる。先に記した、オカラがまさにそれだ。私はオカラのサイレージに20年取り組んできた。それが、飼料高騰の時代に、有効利用されることになってきた。

オカラは乾燥して利用する形は結構あった。しかし、おからの80%は水だ。水を飛ばす費用で、高いものに成り、おからケーキなら大丈夫だが、とても飼料としては使えない。そのままサイレージすればいい、と言うのが長年の主張だったが、やっとその技術が、社会情勢が変わり取り組まれてきたようだ。豚に使うと言う事だ。豚は結構デリケートらしい。発酵のブレで、体調を壊す。鳥の場合と全く違う。鳥で何故サイレージが適合するかは、その食性にある。山北に居た頃、山に逃げてしまい戻らなくなった鶏がいた。何年も勝手に生きていたのだが、何を食べているか観察していると、ほとんどが地面に埋もれた物だ。腐ったものも実に好きだ。水などほとんど腐った方を飲む。それでもお腹を壊さないのは、サイレージされた、乳酸発酵されたものを食べているからではないかと、考えた。

オカラをドラム缶につめる。ヌカで水分調整して積める。藤井ファームでは乾燥オカラで水分調整するようだが、私の場合は、米糠が基本だ。ここにいる微生物を大切にしたいと言う事も在る。もちろん好気性の菌はダメだろうが、生かされるものもないとはいえない。以前は乳酸飲料も入れていた。今も時には入れる。これが増殖してくれればと言う期待だ。上手く行くときもあると思っているが、確実性はない。もっと強い菌が最近は常在しているから、ドラム缶を洗わないで、又詰めるのだから、その菌が増殖する。いずれ、失敗した糠床にいるような菌に似ている。しかし、良くはわからないが、鶏の健康には不可欠なものだ。うちの鶏が夏でも下痢をしない。糞自体が臭わない。そういえば、見えた女性アナウンサーに、無理やり糞のにおいをかがせたが、あれは失礼だったのだろうか。

昨日の自給作業:コロガシ1,5時間草刈、1,5時間 累計時間:9時間

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