すごい肉屋がいたのだ。
北海道苫小牧に驚くべき肉屋がいた。ミートホープ、肉屋の希望の星のつもりだったのかな。食べ物を、特に畜産にかかわるものとして、これはさすがに参った。居直って、「安いものばかり求める消費者が悪い。」こう発言したようだ。まぁーその通りだけど。ミートホープのひき肉は混ざりものがあるという噂は、業界ではあったらしい。実は私もここではないが、ひき肉はあれこれ混ざっていて普通だ。と言う話を肉の業界の人から聞いたことはある。私が聞くぐらいだから、ひき肉を使っている業者が、だまされていた訳ではないと思う。承知の上と言うか。そんなもんだと思っていたのでしょう。そんなモンで済ましていたと言うのも、すごい。生協もそう。肉は家の鶏肉を食べるぐらいで、めったに食べないけど、特にひき肉は食べない。何でも混ざっていると、子供の頃から、そう考えている。ネズミやら、なにやら恐い物も入っているかもしれない。かも知れないものを、平気で食べる必要はない。
食べ物は自己責任。食べた者が悪い。安い肉なんて、相当に危ない。田中社長と同意見だ。ともかくこの社長混ぜ方は半端じゃない。何せ、文部科学大臣表彰創意工夫功労賞受賞している。牛に見せる為の工夫がすごい。悪いことしようという技術は、さすが深まる。どうも羊、鶏、鴨、豚、内臓とか、皮。チャーシュウくず、と言うのもあったが、これをどうやって牛肉にしたらいいかの工夫など、たぶん徹夜でやったと思う。一人でやっただろうな。おもしろくて、止められなくなったんじゃないかな。それで、出入りの業者に今度のひき肉はどうだい。何て試して見たかもしれない。それでいけそうなら、ラインに乗せたんだろうな。肉色を赤く牛ぽっくするのに、血液も使ったらしいから、大丈夫かな。古い肉をごまかす技なども色々あるに違いない。硬い鶏肉を柔らかくする技術など、幾らでも思いつくだろうな。ああ・・・もったいない。
様々な肉を混ぜこぜにしてしまう機械がすごいらしい。我が家でも、鶏のミンチをやるのだけれど、そう簡単じゃない。肉の中にある繊維が、邪魔をする。これをいちいち取ってと言うのは容易じゃないし、すりつぶしてしまうと、食感が悪い。この辺を上手く処理するのにどうも、鶏皮を入れるんじゃないかな。中国の鴨肉がインフルエンザで、キロ30円になったのを、牛ミンチにした時は、この会社すごい利益が出たらしい。そのお金で大臣賞も戴いた、ということじゃないだろうな。肉の硬さや、食感を変える薬もあるらしい。これも業界では常識らしいが、使っちゃいけない薬らしい。種鶏を、ひな鳥にごまかして売る時には、必要な技だ。牛100%入りコロッケとの記載が問題だったわけで、ただのコロッケは色々は入っていそうだ。色々でもいいけど、危ないのは困る。殆どは、レストランとか、社員食堂で、あるいは加工品で使われていた。
この事件は、一年3ヶ月も前に、農水省に内部告発があった。中川現政調会長が農水大臣の時代で、BSE牛肉アメリカとの交渉で揉めていたころだ。農水省と言うところはどうも、食べ物に対してずさんじゃないか。BSE牛も結局、アメリカに押し切られただけで、食べるものの安全性に対して、アメリカの言いなり。他の利権と引き換えに食べ物が犠牲になっている。この件では農水は北海道庁に連絡した、と言い逃れている。連絡したら終わりと思った人間もすごい。その後1年半の間、どうなったかと一度も思わないのだろうか。すっかり忘れていたんだろうな。こういう役人は、やった田中社長より、国民に対しもっと罪が深いと思う。悪いやつは切りなく居る。それをどう防ぎ、管理してゆくかが仕事なんだろう。その自らの仕事の責任を、理解出来ないのだ。社会保険庁の役人と同様だ。もう、何か日本の骨組みが崩れてきている感がある。だから、食べ物は自己責任。