原発事故 隠蔽

   

原発事故の隠蔽が3件続いた。東京電力福島第一原子力発電所3号機で1978年11月と柏崎刈羽1号炉で1992年2月28日、北陸電力志賀原子力発電所1号機1999年6月18日。東北電力では、女川原発で98年に原子炉が異常停止した。その後、事故の報告をしなかった事例は増えつづけている。原発事故の報道は、気をつけて読む必要がある。何故今の時期、あいつで報道があったのか。臨界事故と言う原発事故でも深刻なものが、隠されていたのだ。しかし、原発事故の報道について、日本のマスメディアは極めて消極的だ。各電力会社はマスメディアを味方につけるために、多額な宣伝費を使っている。お客さんに弱いのは、報道も同様だ。そもそも電力は独占事業。海外から輸入するわけにも行かない。コマーシャルを行う必要などそもそも無い。費用は電力価格に上乗せされるだけだ。原発がいかに安全である等、とんでもない番組に費用を使うのは、報道を黙らせる為だと考えておいたほうがいい。

東京電力福島第一原発1号機では、2002年に一連のデータ改ざんが発覚し、全ての原子炉を停止して総点検を行ったはずだが、何故その時に、こんな深刻な事故が表ざたにならなかったのだろう。確か、あの時は反原発的傾向のある人が始めて社長になった。その東電社長を辞めさせるために、データー隠しを内部告発したと言う話を聞いた。なるほど、臨界事故が表に出てこなかった理由もそれならわかる。そうすると、今回の古い事故が掘り出されてきた理由は何だろう。東電内の反原発派の逆襲なのだろうか。
2006年8月5日付けで独立系メディア「今日のコラム」が報じたスウェーデンの原発事故(10基中4基が停止)は、ニューヨークタイムズ、タイム、ガーデアンなど欧米の主要メディアが大々的に報ずるなか、日本のマスメディアはまったく報ぜず、その後も日本の主要新聞の記事が皆無という異常な事態が続いている。青山貞一氏が書いている。河野太郎氏も沈黙のマスコミ-セラフィールドとして記事を書いている。

原発や再処理工場での大事故が海外で起きても、日本の報道は沈黙していると言う事は、理解しておかなければならない。今時マスメディアが隠蔽するなどと言う事は出来ない。幾らでも情報は入ってくる。こうして、報道機関というもののウエイトが減じていくのだろう。報道にしろ、電力会社にしろ、隠蔽が何故起きるのか。経営と言う事はすぐ気付く。さらにいえば、不二家にしろ、パロマにしろ、失敗への対応法を人間は苦手なのだ。諦めが悪いのだろう。曳きずる。生き物だから誰だってそうだ。本来無一物と米搗き男は言っています。何もなければ埃もたまらない。ガソリンを捨てることなしに、不時着は出来ない。と先日の足の出なかった飛行機も言っている。

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