中国の食の安全
中国と日本の双方が、輸入した相手国の食品に問題があるとして、検査強化を主張している。
中国の国家質量監督検験検疫総局は最近、日本産の化粧品から禁止されている重金属が検出されたとし、日本製化粧品に対する検査強化を指示したと中国のマスコミらが17日、報じた。
化粧品だけが問題になったのではない。深セン検査検疫局は今年6月、日本から輸入された魚の内臓から中国の国家基準の17.3倍を超える酢酸の成分が検出されたと発表した。続いて広東、山東、遼寧などの各地方の検査検疫局が、茶葉、ケーキ、コーヒーなどの日本製食品から基準を超える重金属や二酸化硫黄などが検出されたと相次いで発表した。
こうした中国の日本食品に対する攻撃は、日本が今年5月に輸入食品の検疫を大幅に強化した制度を導入したことによって始まった。日本はその後、中国産のエンドウ豆、落花生、冷凍キクラゲなどから基準を超える残留農薬が検出されたとし、輸入禁止措置を下した。また、中国産のウナギから殺虫剤の成分が検出されたと発表したこともある
私が聞くところ、大半の日本人は中国の食料品は、安全で無い。という感覚を持っている。私自身にもある。これは何に基づいているのだろうか。
1つには、国家が急速に成長している状況では、不安定要素が大きく。安全という観点が、利益優先でおろそかにされているだろうという推測がある。
2つには、安かろう、悪かろうがある。安いから仕方が無い。これがメードインジャパンの戦後だった。これを払拭するのは大変な事だ。一般に中国製品が安いと言うことがなくなれば、違うことになる。
3つには、輸出するものなら、自分が食べるので無いから、何をしてもいい。ということになるのではないか。という互いの不信がある。見えない関係で、食品が扱われるということに伴う、常にある不安である。
4つには、グローバルスタンダードの欺瞞だ。気候風土が違う中で、同じ基準で、同じことが出来るはずが無いのが、農業分野だ。ニュージーランドで、キューイに農薬をかける事は無いが、日本では一般に使わざる得なくなっている。
簡単に言えば、食品は地場の物であるべきで、見えないところまでへ運ぶべきものではない。
ところが、小泉首相は、1個2000円のりんごが、見た目見事に違いない。食べればそれはおいしいだろう、りんごが、上海で売れている。他の農業者もこれにみならって努力して、大いに国際競争力を付けろと、ハッパをかけている。
ここに間違いの基がある。これは農業に対する「いやみ」なのだ。お前達努力が足りないといっているのだ。他の産業に比べて、資本主義的努力に欠けている。市場原理を知らないのか。こう言っているのだ。
私たちはこの単純明快に愚かな総理大臣のお陰で、大変ひどいところまで追いやられた。農水省は5年で農産物の輸出を倍増する計画を出した。その上で、どうやって農産物の価格を下げるかが、検討される事になった。
これは今の農民に農業を止めろといっているのだ。止めてくれれば、企業が農業を引き受けるので、その労働者に成ればいいじゃないか。こういうことなのだ。