コスタリカのコーヒー
今コスタリカのコーヒーを飲みながら、このブログを書いている。中々美味しい。コーヒーはそうは飲まないが、何かコスタリカと直接関わって、味わって見たいと考えて、取り寄せてみた。インターネットのありがたさで、情報は豊富だ。そう、この国のコーヒーにはフェアートレードは無い。何故無いのか。
南足柄の9条の会の発会記念の集会で、コスタリカの話が出た。軍隊を廃止した国としてだ。私にはちょっと不思議な感じがした。従来、キューバの話は出ても、コスタリカの話は出ないのが、左翼系の集会の常だった。9条の会は、既成左翼とはさすが違うぞ。などと思いながら、コスタリカのDVDを買って帰った。
美しい映像だ。この国は世界自然遺産の国。だけど、中南米の複雑な政治状況は、見えてこない映像という点は、残念だった。軍隊を持たないということが、戦乱の続く中米で、どんな結果を生んでいるのだろう。
コスタリカ(Costa Rica)は、正式名称が「コスタリカ共和国(República de Costa Rica)」である、中央アメリカの国。首都はサンホセ。ニカラグア、パナマと国境を接しており、太平洋とカリブ海に面している。
憲法により常備軍の所持を廃止している(日本国憲法第9条同様)、世界でも珍しい国家。識字率が高く、子供も巻き込んだ一番のお祭りが国政選挙という国。自然が豊かで、近年はエコツアーによる観光収入が増加している。
地球上すべての生物種のうち5%が棲むと言われ、「環境保護先進国」として名高い。国立公園・自然保護区の総面積は全国土の4分の1を超える。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』による。
この国は、米州相互援助条約(リオ条約)に加盟している。この集団防衛条約は対ソ「封じ込め」政策をかかげる米国が、ラテンアメリカ諸国に反共を約束させ、それと引きかえに軍事・経済支援を保証するもの。
白人が大半の国、有色人種は数パーセントという、中南米では特殊な国。このような点から、コスタリカは、平和憲法の国でありながら、中々紹介されることが無かった。しかし、日本で9条が危うくなる中で、コスタリカを調べて見るということは、むしろ、日米同盟を考える上で、参考になるかもしれない。国の安全は理想論だけでは意味が無い。
例えば、アメリカのアフガニスタン攻撃に対して、コスタリカは支持したという。日本とちょっと違うのは、おかしいという市民運動の提訴で、最高裁で違憲とされ、政策を変えたという。小澤卓也のコスタリカ研究室 は批判的コスタリカ論として、参考になる。
アメリカという大国の軍事的傘の下での軍事力の廃止、反共を掲げながらの経済的成功。数パーセントの、先住民、及び有色人種への差別。又隣国ニカラグアからの移民が担う、一次産業の肉体労働。山積みの問題は何処の国も同じだ。平和国家としても幻影でなく、この国の実際を見て、日本の平和憲法を考えなければならない。9条の問題は守りの運動でなく、世界を新しい地平へ導く、可能性の模索だと思う。
コーヒーは冷えてしまったけれど、コスタリカ・コーヒーは少し低温で入れた方が、飲みやすいようだ。