第4回「最小限の家」
1、 法的な問題で疑問が出ておりましたが、調査したところ農業者が農地及び山林に、10平米以下の農業用倉庫あるいは作業小屋を建築する事は、建築基準法の対象にならないことが、わかりました。又、農地法上も転用の許可等もいらない事が分かりました。つまり、農業者なら最小限の家は正式に建てられるということです。
といっても、行政の事ですから何を言ってくるかわかりません。笹村のところで、実際にやってみて、どんな事になるか。実験したいと思います。
2、 Oさん(O材木店の専務)にお願いして来て頂きました。既に2度、山北の間伐材の製材を頼まれて、(杉本先生グループ)やった事があるそうです。製材については間伐材は手間の割りに、バラバラのため割に合わない事。一日仕事で、10万円の費用になること。本数で90本が限界。3寸5分の角ものが中心になること。板倉に使うような溝を入れる仕事は無理である。バタ材は持ち帰った方がいい。
2、 最小限の家のコンセプトをさらに明確化すること。
農の会のが目指す家は、生産現場だろう。(杉本先生指摘)
質素なくらしを表現した家。 →農の会的暮らしの方向を検討。本質的な意味で豊かな暮らし。
自然に馴染んだ家。 →美しく風景を形成するような、家でありたい。耕作地との融合。
循環する合理的な家。 →利用可能時間を決める必要がある。2・3年か10年ぐらいか。100年か。
必要最小限の家。 →四畳半に1人。1間半のキュウブを基本にしたら。高床式。テラス的機能部分。屋根の意味。床下収納による断熱。床下が家畜小屋。
安心して眠れる家。 →これが案外難しい。シェルターとしての家。
センターハウス →各戸にいらない機能を、何処か別に設ける必要がある。
地域で入手できる材料の家。 →竹は注目。廃材やガラス等どう考えるか。
自然エネルギーの家。 →今後の課題。ライフライン。別個部会を設ける必要がある。建てる場に応じて考える。
費用のかからない家 →100万円以内で出来る家
簡単に出来る家 →1ヶ月で自作できる家
3、 模型に基づき意見の交換を行う。
小林さん、兼藤さん、笹村の3点の家の模型が、でました。
☆ 小林さんは正三角形を壁面として、3角形から、8角形まで、変化の可能な、移動式住居。簡単に組み立てて、持ち運べる事が特徴。パオを思わせる形態。皮製にしたらいいのでは、紙で作り柿渋を塗ったらどうだろうなどの意見が出る。
☆ 兼藤さんは陶器製の家、まさに作品そのもので、その中で住みたいという気持ちのにじみ出た物。炭焼き釜や、登り窯の作り方を応用すれば可能か。小宮旭農園で、パン焼きガマとして、作ってもいいとの意見が出る。
☆ 笹村の家は常識的なもので、315センチのキュウブを基本にした物。板倉方式。家は寝るためのシェルター、下部には窓をとらず、上部にのみとる。軒先を長くして、土間を作業場とする。テラスを作り、下を倉庫にする。周辺に竹壁を作り、生活はその外部で行うようにする。9月以降に建築を予定しています。材料はそこにあった竹、ヒノキ(3Mから4Mで20cmから50cm)を切り倒してあります。で、40数本ある。製材について大山さんにお願いしてある。
☆
○ 畑とそこを通る小道を景観を作る基本とする。
○ 生産現場としての家、土間の多面的活用を重視する。
○ 倉庫としての機能、床下屋根裏の活用。
○ トイレ、炊事の別棟、水周り全体の方式の検討が必要。
4、 現在、候補地として、笹村の自宅裏と、Kさんの植木の圃場が出ております。
○ 実際に作る場合のルール作り、結いのような労働力交換の形、地域貨幣
5、 見学会について、伊豆、下賀茂の自給自邸。
自給自邸の中でも最も美しい建物だった下賀茂の家を、冬の農閑期の間に、見学したらどうか。
お茶室を見学する事が大切。と言う事に成り、こちらをまず、計画する事になりました。近いうちに、計画を発表します。
箱根美術館の茶室。松永記念館野崎廣太(幻庵)の茶室「 葉雨庵」。沼津御用邸記念公園内の茶室「駿河待庵」「翠松亭」を回るツアーをしたいと思います。3月に予定したいのですが。茶会との日程調整もあり、日取りが困難を極めております。また、最小限の家の観点で、茶室の説明を行える方の、人選をしております。
6、 エネルギーについて、マイクロ水力発電の可能性、これは額田さんに構想があるので、機会を設け
る。
安藤さんから、非電化住宅の藤村さん(http://www.hidenka.net/index.htm)に来ていただき、お話を伺う必要がある。の提案がありました。安藤さんがコンタクトとしてくれる事になりました。