2022年のまとめと、これからのこと
2022年は「のぼたん農園の冒険」に乗り出した一年であった。農園の土木工事を続けて、形としては想定していた完成の形までおおよそ来た。12枚の田んぼと畦の畑。田んぼは一つ多くなった。2反ほどの果樹園。1反弱の小麦、大豆畑。2つの水牛の放牧地。11の溜め池。
冒険の進路に向かって1年目の目標は達成したと思う。身体が何とか持ったというのが実感である。石垣の土壌や自然環境が予想以上に難しいと言うことを痛感した。この点では想定を超えた困難が待っていそうだ。1年目が終わりここまで来たが前途が見えてきたと言うことでも無い。
田んぼは1年目の2月から耕作を始めた。どうなるか試験栽培のつもりで始めたのだが、意外に土壌は田んぼ向きだと言うことが分かった。一番の困難は腐植が無いと言うことだった。石垣島の牛糞堆肥よみがえりを使ってみたのだが、悪くないようだった。
苗作り、田植え、直播き、ひこばえ農法、ウキクサ緑肥、様々に試みてみた。すべてがこれからの課題だ。特に直播きとひこばえ農法はのぼたん農園には必要な技術だと思うので、来年は本格的に取り組みたいと思っている。沢山の失敗をしたので、沢山の学習が出来た。
だんだん石垣島の土壌や気候やネヅミや鳥やイノシシの状況が見えてきた。始めた頃よりも被害は増えてきた。病虫害にも学ぶところがあった。完璧な対策はまだ出来ないのだが、乗り切らなければ、のぼたん農園の農法は確立できない。
お米の品種の選定は実験段階という所だが、「とよめき」と言う品種が石垣島で作れそうだと分かったことは成果だろう。台湾の品種が持ち出し禁止だと言うことが分かったので、とよめきの栽培をもう少し追求するほか無いだろう。
とよめきという品種は玄米で食べると案外に美味しいのだ。その上に畝取りの可能性が高い品種でもある。石垣の熱研におられる、小林先生が作出に関わられた品種である。色々指導をして貰えるので有り難い。追肥の必要な、また追肥効果が高いお米だという気がしている。
ひこばえ農法についてはかなり方向は見えてきたと考えている。今年はなんとしても収穫まで進めるつもりだ。すぐに幼穂を形成させないための様々な試みをしてみるつもりだ。そのためにはまず余り水を抜かないで、稲刈りをしなくてはならない。
ともかく稲刈りを一週間早めに行う。水を切らないで手刈りで行い、ひこばえを出す。出てきたひこばえを、再度刈り戻すことも試みてみたい。違いがあるのかどうかまだ分からない。水草緑肥はアカウキクサがどの田んぼにも現われていて、かなりの緑肥になったはずだ。
大豆は小糸在来種を試してみたが、上手く作れないようだ。何しろ石垣の気功と土壌は独特である。特に大豆畑予定地の土は、海岸からの土を運んで作られている。珊瑚や貝殻が沢山混じっている。この性質がまだつかめていない。何時播種すれば良いかも分からない。
先日、小麦、大豆の予定地には、バガスを軽トラ3台と牛糞堆肥のよみがえりを500㎏入れた。良く攪拌してある。小麦畑は牧草地だったとこだ。ユンボで雑草や牧草をまず取り除いた。大きな石はその時に外に出した。その後に石を拾いながら、トラックターで4回耕した。
小麦は12月30日に「ニシノカオリ」をまく。50センチ間隔で播いてみる。間を管理機で通おり、除草をしようと考えている。どうなるだろうか。初めてでよく分からないのだから、試験栽培である。だめならば、緑肥を蒔いたと考えようと思っている。
たんぼの畦の畑はやっと平らに出来て、トラックターが入れるようになった。石を大分拾い出した。その後に、播種機のゴンベイで向日葵の種を蒔いた。緑肥である。今の腐植の無い状態では畑としては作物は難しい。十分に腐植を増やしてから、それぞれの人の管理する畑にしたい。
今年は田んぼと向日葵の重なり合う景色を楽しみたい。上手くゆけばのぼたんの花とも季節的に重なるかも知れない。そうなればかなりの魅力になるだろう。バナナと扇芭蕉の並木道もすこしづつ形が現われてきた。花は人を呼ぶはずだ。もっともっと美しい場所にしてゆかなければならない。
農園内の循環する道路はまだ整備が足りない。トラックターのフレールモアーで何度か回って、整備して行けるかも知れない。トラックターのロータリーの交換がかなり難しい。ユニバーサルジョイントの長さを加えて、やっと付け替えることが出来た。
道路にはまだ、ひっくり返ってしまいそうなところがあり、まだまだ怖い。将来は水牛車で農園内を通行できるぐらいのゆったりとした道を作りたい。そのためにはユンボを借りなければならないのだが、それはまだしばらく先のことになりそうだ。
フレールモアーでは農園の一部の細葉ススキの出ている当たりを一度刈り取りたい。きれいに刈り取って再生してきたものであれば、水牛も食べてくれるだろう。刈り取った後肥料を播いておけば、よりよいだろう。よみがえりを入れたいが、軽トラダンプが入れるところがあるだろうか。<
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農園の土木工事を通してユンボの運転がそれなりに出来るようになった年でもある。この歳になっても新しい機械の運転が身につくものだと、自分ことながら不思議に思った。この勢いで諦めないでトラックターももう少し上手にならなければ、成らないところである。
機械の整備については、福仲先生と干川さんの御陰で大分理解できてきた。分からないことをすぐ聴ける人がいるということは、勉強になる。今回も籾すり機の整備を教わりながらしたので、随分全体の構造が理解できた。プーリーの交換やベルトの掛け替えなどもだんだん分かってきた。
30日には籾すりである。まず発電機を借りてきて行う。これが上手くゆくのかどうか。課題だ。籾すり機を完璧に整備して、上手く動かせるようになりたいものだ。これも来年の課題かも知れない。来年は作業小屋を快適な物に出来るように、整えるつもりだ。
絵のことを描くつもりがのぼたん農園のことばかりになった。明日に描くことにしよう。