第4回 水彩画 日曜展示
第4回 水彩画 日曜展示
10、「崎枝にあるカピラ田んぼ1」
2020,3
中盤全紙 手漉きファブリアーノ
11、「崎枝にあるかぴら田んぼ2」
2020.3
中盤全紙 手漉きファブリアーノ
12、「崎枝にあるカピラ田んぼ3」
2020.3
中盤全紙 クラシコファブリアーノ
この3枚は出来上がったわけではないが。方角として可能性があると考えている。この石垣島崎枝にある田んぼは、繰り返し描いている。いわゆる絵になるというような場所ではない。わたしには特別な場所になっている。絵を描く原点のようなものにふれている感触がある。
緑に変わった田んぼ。空を映さなくなった田んぼ。田んぼとしては、沸き立つような活性があるのに、景色としてみると空が映らない物足りなさがある。以前はそこから描けない事になっていた。描けない何かに向かい合って描いてみようと考えた。
絵になるという感触を問い直してみようと考えた。絵になる感覚に従って描いているだけではないはずだと。では何かというと、まだわからない。分からないけれで描いてみることで、少しこうかなという前進がある。私が見ている物へ近づいている。
2の田んぼ絵では、みどりの間から水が見える。雨が降って水位が上がるのだ。緑がまるでおぼれたように見える。すると、サンゴ礁の緑色の海の色が、気になる。海のみどりと田んぼのみどりは違った美しさがある。その違いを表してみたい。
外海の青い海があり、その先には紺碧の強い水平線がある。この不思議な海の色を描いてみたい。まだ描けてはいないが、それは面白い。いつかこの先を描ければと思う。
3の田んぼの絵はまだ水が見えている状態の絵だ。その意味では1,2、3、は季節としては逆の順番である。1番の絵が一番季節が進んでいる。そして絵にするのは厄介である。その厄介さが絵にするという意識だとすると、何かおかしい気がして、緑になった田んぼを描いてみた。
実はこの後描けない絵を繰り返し描いている。描けないという部分に手ごたえがある。この手ごたえがもしかしたら、自分の絵になる意識を超えられるものになるのではないかという気がしている。
ダメだからやめるのではなく、ダメなことに向かい合うべきだと思っている。今度そのダメな絵の写真も並べてみたい。