石垣島の10大美味
石垣島は食べ物が自給できる島である。身土不二の可能な島である。農業・漁業・畜産と一次産業はそろっている。食糧自給の理想の島といってもいいのだろう。石垣島には美味しい食べ物が数々あるが、3大美味と言えば、牛肉。本マグロ。車エビだ。
特別枠として、様々な貝類、高瀬貝、夜光貝、シャコ貝がある。貝好きなので、これにはたまらない。果物ワクには、マンゴー、パパイヤ、パイナップル、島バナナ。そしてお酒の泡盛が別格として控えている。もちろんお米も自給できるだけあるが、これは食べたことがないので味は知らない。
1、第一美味として牛肉である。石垣牛が全国的にも認められているが、美崎牛のほうが美味しいと思う。個人的な感じ方であるが、赤身の肉で牛らしい味がする肉が好きだ。霜降り脂身というのはどうもいただけない。
牛肉が美味しい原因はエサがいいのだと思う。畜産農家の方に伺うととてもエサを工夫されているようだ。その上に放牧が出来る環境がある。一年中青々とした牧草が茂っている。サイレージ用の草地もかなりの面積が広がっている。この冬のない気候条件が他の地域よりすぐれている。
もちろん肉牛の良質系統と言うこともあるらしいが、それは刺しの入り方ばかりが注目されていると言うことなのだ。A5ランクとか言っても脂肪分の刺しの入り方の判定が中心になる。脂文化はもうそろそろ終わりにしないといけない。油と柔らかいは衰退文化の象徴である。そのものらしいおいしさが美味なのだ。
良い青草を食べ運動している牛だっているのだ。本来の牛の肉の味がする、と思いたい。高くてそれほどは食べてないので、牛の味を云々できるほどの資格はない。せいぜいうまそうな赤身を食べて満足していると言うぐらいだ。どうせ食べるなら最高と思いたい。石垣牛の赤身肉はうまい上に安い。ありがたいことだ。
今は観光客が来なくなっているので、石垣牛も格安販売をされている。先日はJAが半額販売をしたのだが、あまりの人気で買うことが出来なかった。それほど安くなくとも、いつもよりは2割引ぐらいで売られている。こう言う機会はまたとない。そう2度とないことを祈っていながら、美味しいお肉を食べさせて貰っている。
2、なんと言っても本マグロである。始めて石垣島に来たときに食べた。マグロが安くてうまいのでたまげた。それ以来マグロは石垣島の常食である。本マグロの赤身が最高である。これが案外に味に違いがあるものなのだ。冷凍物ではダメだろう。赤身を自家製醤油にわさびをたっぷり付けて、ペロッと食べる。
こんなにうまいものはまずない。これも赤身なのだが、何でトロの方がいいというのか全く分からない。おかげで安い方で満足できるのだから、文句はない。健康に悪い方が美味しいと感じるのは、すでに身体がおかしくなっている証拠ではないか。半分やせ我慢でそう考えている。
クロマグロである。生の本マグロがやはり格安で売られている。これは今回3度買って食べることが出来た。実に美味しい。それでも大型のクロマグロがうまい。小さい奴はどういうわけか、味がマグロらしい濃度が出ない。インドマグロとどこが違うのと言うことになってしまう。
石垣では今がマグロの旬の時期である。毎日5,6頭が水揚げされるらしい。近海で捕れる生のマグロがふんだんに食べれるというほどの贅沢はない。今は半値になっていると言われている。カジキマグロも美味しいのではあるが、やはりクロマグロを食べてしまうとおいしさが桁外れだ。
石垣牛と同じで、クロマグロが食べれることはそうない。ありがたいと感謝して繰返し食べさせて貰っている。
3、そして3大美味の最後が車エビである。これは石垣島の崎枝での養殖である。上品な甘みとプリプリとした食感がすごい。エビの中で一番であること間違いなし。私は伊勢エビよりも車エビが好きだ。焼いて、やはり自家製醤油を付けて口に放り込む。この贅沢は石垣に来て始めて体験した。
しかし、普段はなかなか食べることはない。結構高くて、バリバリ食べるほどには買えない。しかし、今は空輸できないと言うことで、安く売られている。半値以下だ。10匹食べても1000円である。嘘のような値段だ。と言っても小田原では食べられなかったので分からないのだが。
崎枝湾で養殖をされている。屋良部半島にある養殖場は閉鎖が続いているが、崎枝湾側では盛んである。予約してから伺うと、格安で生きた車エビが分けてもらえるのだ。この好機を逃すわけには行かないだろう。
そして、今度は果物である。熱帯果樹のおいしさはたぶん来て食べない限り分からない。バナナは有名なことだが、青い内に採って燻蒸して船倉で追熟して食べる。確かにそれでいいのだろうが、木で熟したバナナを食べるとちょっと違ってしまう。これこそ石垣島の贅沢だ。
4、島バナナ。これも農園によって味が違う。バナナの種類が違うらしい。小さいけれど、普通に売られているデルモンテのバナナがバナナではなかったと言うことを知るだろう。ねっとりとしたコクがまるで違う。
大きさは5分の1ぐらいで値段が同じくらいなのだから、ちょっと最初は高いと思った。ところがところが、もう今ははまっている。もう食べられるという状態を2歩ぐらい過ぎた当たりで食べる。クロバナナ健康法である。
黒くなったバナナは酵素の塊のようなものだ。追熟すると言うより発酵を始めている。これをヨーグルトに混ぜて毎朝食べる。これほど美味しいものがこの世にあるのかと思うほどである。
5、マンゴーは果物の大王だ。すばらしい。マンゴーのおいしさは今は誰でも味わっていると思うが、最近までは幻の食べ物であった。石垣島に来るまでは話では聞いていたが食べたことはなかった。それが、石垣に来たら、リンゴと変わらないで買える。なんとも贅沢なことだ。
マンゴーは結構見栄えで値段が変わる。少し傷があると輸送ができない。そこで傷物は安く売られている。地元ならではの恩恵である。もちろん傷物でないマンゴーは食べたこともないので、分からないが。もう傷物で十分である。これも木でギリギリまで実らせた方が美味しいと思うが。贅沢すぎるか。
大きいほどうまいとおもう。目方でいくらというような感じで売られているから、絶対に大きいものにする。季節になるとあちこちで売られる。朝収穫してきて並べるから、朝一番に行って大きいものだけ買う。余り喜ばれないお客かもしれないが「おおきいものはいいものだ。」
大きくなる実はその木の良い場所に実ったものなのだ。良い場所に着いた実だけが大きくなる。だから大きいほど美味しい。と思っている。これはミカンやびわを栽培した経験で、マンゴーもたぶんそうだと思っている。
マンゴーもできるだけ木で熟れさせた方が良い。ただ熟れれば傷みやすい。そこで完熟前に収穫する。そこが残念なところだ。石垣島では完熟物のマンゴーが売られている農園がある。
6、パイナップルも桁外れにうまいものがある。パイナップルは品種で随分味が違う。昔のパイナップルや、小田原で売られていたパイナップルは基本缶詰品種である。パイカンと言われていたあれである。
子供の頃のパイカンは大変なごちそうで、あれは石垣島から来たものもあったのもあったはずである。今は生食用パイナップルの新品種がドンドン出てきている。先日、特別に分けていただいた、メロンパイナップルというのには驚いた。オレンジ色の果肉なのだ。
味もパイナップル濃厚な甘みに繊細さが加わっている。ただ欠点は大きさが小さいことだ。小さくたっていいのだが、皮をむくのがやっかいである。もう一つの新品種はまだ名前はないと言うことだったが、これも味が濃くてすごいものだった。パイナップルなら新品種だ。
その農園の方が言われていたのは、大きくするために薬を使うらしい。キウイなどと同じだ。ホルモン系の薬品なのか。ピーチパインの大きくて立派すぎるのは要注意である。そもそもピーチパインはそれほど大きくなる品種ではないそうだ。
7、最後にパパイヤ。これは美味しいものがあると考えた方がいい。果物パパイヤなら何でもいいとは言えない。珊瑚パパイヤ「ワンダーブライト」の完熟ものなら間違いなし。パパイヤに独特の癖のある香りがある。青臭さである。これがない。
珊瑚パパイヤにはその癖のある香りがないのだ。だからとろけるような果肉の味わいを、存分に楽しめる。ねっとりした口触りがパパイヤの魅力だろう。
8、シャコ貝9、高瀬貝10、夜光貝の貝についても書こうと考えていたのだが、長くなったので名前だけで今回はここまでにしておく。貝は貴重なものだから、余り食べては行けないものだ。漁師の方が大きいものは採れなくなったと言われていた。