小さな田んぼのコンテナイネ刈り。

   



 自給の為の田んぼは機械を使わないで出来る。これを実際に経験してもらうために、300㎡だけ、手作業で進めた。昨日はその田んぼの稲刈りであった。全体の稲刈りがほぼ午前中で終わったので、大勢で取り組むことができた。

 改めて書いておくが一人であれば、100㎡の田んぼがあれば60キロのお米がとれて、現代人の食べる量としては自給できるという面積である。



 3畝(300㎡)の手作業田んぼも稲刈りが簡単に終わった。9名で1時間半かかった。一人でやれば、13時間半という事になる。2人で1日仕事というところがちょうどだろうか。こんな家族での稲刈りはきっと楽しいことだろう。

  刈り取った稲はみかんコンテナに入れて、生け花のように立ててある。これが楽な方式である。イネは短めに刈る。1畝ぶんで10箱コンテナがあれば、充分である。3畝で27箱だった。

 やり方は難しいことはない。刈るのはのこぎりガマである。葉先にギザギザがある。100円ショップでもある安いものだが、5,6年は使える。普通の鎌では刈りにくくて無理だが、この安い鎌が優れモノである。

 タテに倒したコンテナに短めに切った稲を詰め込んでゆく。短くするのは立ててから倒れない為である。かなり詰め込んで一杯になったらコンテナを立てるというものである。結ぶという作業を省略するやり方である。

 コンテナは慣れないと立てにくいであろう。広げてバランスを取れば、上手くたつのでコツを覚える。立てたらば花を生けたように広げると倒れにくくなる。ハザガケの棹と同じくらい風で倒されるが、コンテナの場合、簡単に立てれば済む。



 一か所にまとめておいて、雨の日はブルーシートをかければ、安心で早く乾く。乾燥は天候に寄るが1週間で乾くことが多い。水分計で言えば、15%なのだが、水分計がなばあいは、玄米をつぶしてみて、今年のものと比較すれば、大体の様子がわかる。

 この後の作業は脱穀である。これはどうしても手作業という事になると、足踏み脱穀機という事になるが、これはハーベスターでやることにする。台風が迫っている。田んぼ全体の作業を一日で終わらせたいので。

 脱穀が終わったらお米はモミガラに入った状態になる。このもみ殻を取る作業が籾摺りである。この作業は機械がなければ、大変な作業になる。江戸時代も大いに工夫されたが、それほど効率の良い機械はない。




 ここで、一人でやった場合作業の時間を集計できるので楽しみだ。
1、田起こしーーー24時間
2、苗作り―――5時間
3、代掻き―――12時間
4、苗取り―――2時間
5、線引き―――2時間
6、田植え―――10時間
7、コロガシーーー20時間
8、草取りーーー10時間
9、イネの倒れたところをひもで縛る。---10時間
10、稲刈り―――24時間
11、脱穀---1時間
12、籾摺り―――1時間
13、水回り、その他の作業 (畔管理など)―――毎朝の作業になるので計測を別に考えなければならない。 

 作業時間は121時間という事になりました。1日4時間働くとすれば、30日間田んぼ作業をすれば可能という事になる。田んぼに稲がある間、日曜日に半日作業すれば可能という事になる。それと、毎朝の水回りである。

 予想通り、誰にでも可能なことだ。





2019年の作業の経過を再掲する。
2月 3日   溝掘り、畦直し。10番はしなかった。
3月24日   もみ洗い。 久野川上流に種籾を浸種しておいた。これはお願いした。(1時間)
4月21日   苗所作り。これもお願いした。(2時間)
4月27日   種籾播種 苗床は同じ欠ノ上の3番田んぼ。2時間
       緑肥の状態によっては、ボカシ肥料をまく。
カッコつきの時間は全体の作業時間想像して10分の一にして、一応表示した。一人でやればどうなのだろうか。
この後の予定
5月25日26日 畦直し 荒起こし
5月31日   代掻き 畦塗り 
6月 1日2日  線引き、田植え
6月8日    転がし。

★苗床の最終結果として、10mに700グラム播くのが最善であることがわかる。欠ノ上田んぼは60mで、4.2キロが適正量。2019年度は120株のサトジマンを種籾として収穫した。よくできているので、手作業の田んぼのものにした。

 

 

 - 「ちいさな田んぼのイネづくり」