石垣島のなつぞら
石垣島のなつぞらが美しいので、空の写真を並べてみた。
夏になり雲が変わった。石垣の雲は島で生まれる雲だ。島に当たる風が上昇気流を作り、一気に雲を生む。雲はまるで手に取れるような低い高さにある。
石垣島は夏が良い。この空を眺めるだけでも一度は来てみる価値はある。こんななつぞらかと思えば、突然雨が降り出す。まだ、この雨が来る感じがつかめていない。まさかというなつぞらから、突然の雨の襲来。
同じ場所が一瞬でこのように変わる。7月末頃から、少しからっとしてきた。7月中は晴れていても湿度は70%以上あった。これになれるのは大変だった。夜は28度くらいある。初めて経験する、暑い夜だ。冷房なしに眠ると言うことはできない。窓を開けていて、風があればまだいいのだが、風は突然なくなることが多い。
南国らしい明るい夏は魅力がある。エネルギーに満ちている。豊年祭が強い日射しのしたで、汗をかきながら行われることが少し分かった。光が強いと、すべての勢いが違う。草いきれ、旺盛な植物の勢い。緑と畑の赤土。灼熱。この中で畑仕事を普通にしている。
夏は2回目の田植えの季節でもある。なつぞらの下で代掻きをする田んぼは独特の風景である。8月に入り、すでに田植えが終わった田んぼも出てきている。いつも絵を描いていた田んぼに水が入り嬉しい。もう少し待てば苗が植えられるだろう。
まだ、これから代掻きがされる田んぼもあるかもしれないが、全体の4分の1くらいの田んぼでしか、田植えはされないようだ。少し寂しい気がする。夏田植えの田んぼは収量も低いし、台風の被害にも遭いやすい。回りが水田をやらないと、獣害や虫害や鳥害が集中することにもなる。
水が張られた途端に、田んぼの風景が変わる。水面が光を反射して、風景が動き出す。田んぼが風景を作り出すと言うことが、はっきりと分かる。年二回田んぼの絵を描けるという事は、なんともありがたいことだ。
この夏の強烈な光を反射する田んぼは、大地になつぞらが現れたかのようだ。光が乱反射して不思議な光景を作り出している。田んぼの変化のある水面が移すなつぞらの素晴らしさ。何か陽気な風景を作り出している。明るすぎる風景とでも呼べばいいものだろうか。
雲は青い空に吸い込まれるように、次々と生まれて高い空にまで昇る。自然というもののの命が誕生している光景のようだ。こうした雲の命を描いてみたいと思うが、全く手が出ない。写真では写らないものを見ているのだが。
絵を描く準備は終わったところ。石垣の夏でほっとしたのは、虫が少ないと言うことだ。こうした場所には虫が多いのでは無いかと想像していた。小田原の夏は車の中に蚊取り線香が必携だった。ところが、石垣で虫に刺されることは全くない。蚊は少ないと思う。