緑肥実証圃場の中間報告
舟原田んぼの大麦とヘヤリーベッチの様子。12月22日
田んぼの緑肥作物の実証実験を続けている。7か所の田んぼ、1、18ヘクタールの面積である。
播種は10月中に大体の田んぼが行った。耕した田んぼ。そのまま播種した田んぼ。覆土した田んぼも、藁をかけ田んぼもある。
12月10日現在の、緑肥の発芽状況を記録しておく。
欠ノ上の8番田んぼの緑肥の様子。
1、欠ノ上田んぼ30アール
秋起こしを行い、緑肥種を蒔き、覆土して、藁を上から全体に敷いた。よく発芽している。日陰の田んぼでは大麦の発芽が悪い。ヘヤリーベッチは日陰でも、影響なく成長している。クローバー、レンゲの発芽は適度な水分の条件に左右される。
クローバーの発芽。
2、舟原田んぼ20アール
大麦をすじまきにしたものが、15センチくらいに伸びて、生育が見事である。バラ蒔きにおいても、覆土した場所の方が発芽良い。赤クローバーなども一番の成長である。秋起こしを行い、緑肥種を播種している。
欠ノ上のレンゲの発芽
3、山室さん田んぼ3アール
菜の花とレンゲが発芽している。まだ成長は初期段階。発芽時期が少し遅いと初期成長に大きな差が出る。播種は稲刈り後早いほど良いようだ。
舟原の赤クローバー
4、子の神田んぼ10アール
吉宮さんの田んぼは、耕さず、ヘヤリーベッチと大麦が発芽している。発芽した麦が、なぜか白化している。多分一番日照が少なく、又寒い田んぼなのでは仲い。岡本さんの畑ではヘヤリーベッチがよく発芽していて、敷き藁の効果がみられる。敷き藁は、12月の段階でかなり腐食が進んでいる。漉き込みを考えるとやはりこの方法は悪くない。
5、坊所田んぼ相馬さん20アール
レンゲが発芽しているが、入水側では発芽がなく、何か菜の花のような草が密生している。水の条件が影響しているのかもしれない。
6、新永塚田んぼ20アール
ヘヤリーベッチがそこそこ発芽している。しかし、日照の条件は良く、しかも暖かい場所であるのだが、意外に成長が遅れているのは、たぶん播種時期の影響が色強く出るのだろう。
7、永塚田んぼ15アール
レンゲがよく発芽している。やはり耕運して蒔いたとしても発芽は悪くない。秋起こしをしてはいけないという事はないようだ。水分条件の影響が強いので、耕した場合覆土しなければ、発芽が悪くなるだろう。
8、石綿さんの田んぼ(比較参考)
レンゲを耕さずそのまま播種している。よく発芽していた。
〇全体の感想
今年の11月12月雨が多いい、暖かい日が続いた。緑肥の発芽には条件の良い年であったと思われる。石綿さんによると耕さず播種することがレンゲの発芽は良いと言われていた。これは、水分量の問題なのだろう。また、ヘヤリーベッチの発芽の良さ、成長の良さが目立つ。大麦に関しては、意外に播種方法の影響、日照不足が目立ち、栽培方法によって影響の出るようだ。レンゲとクローバーはそれなりにどこでも発芽したが、今後違いが出てくるのかどうか、気になるところ出る。菜の花を蒔いたところでは肥料不足の感じがする。このままではそれほどの乾燥重量は期待できないのではないか。
合計、118アール
〇緑肥の種類は、
1、大麦
2、ヘヤリーベッチ
3、レンゲ
4、クローバー クリムソンクローバーと赤クローバー
5、菜の花