農の会の自給祭

   


私の書いた看板(ジュンクワさんのブログから拝借)

瀬戸屋敷で、12月14日「自給祭」がおこなわれた。農の会では、以前は毎年収穫祭が行われていた。それがだんだん規模が拡大し500人にまでなってしまった。同時に各生産者やグループごとの収穫祭がおこなわれるようになったこともあり、会全体での収穫祭はなくなっていた。5年ほど前、まごのりさんの植え木のある圃場で、やったのが最後だった。今年は諏訪さんが代表に成り、昔のような収穫祭をやろうという提案をしてくれた。久しぶりでどんなものになるのか、人は集まるのか、色々心配なことではあったが、たぶん最終的には80人くらいの人が集まったのではないだろうか。私は餅つきのお米を準備した。欠ノ上田んぼグループでは、吉田さんの発案で初めて作ったもち米を、その場で搗いて食べてもらおうということになった。玄米モチがいいと思ったのだが、玄米でやる時は、2日は浸しがいるし、蒸かしもかなり強火で長くやらなければならない。なかなか大変なので、今回は3分づきのお餅にした。

3キロづつ2臼だけやった。結果的にはちょうど良い量だった。時間の配分も適当に良かった。10時から始めて、1時30分まで蒸し続けて、ちょうど蒸しあがった。時間がかかり過ぎのようだが、小さなガスコンロなので、このくらい蒸さないと3分づきでは蒸しあがらない、という予測通りだった。餅つき本番では、大瀬さんと岩本さんが熟練者だったので、見事な流れ作業で進んだ。よく搗きあがったお餅のふっくら感まで出た。今回は、大豆の会の黄粉が石臼引きと、ミルサー引きがあった。これが驚くほど味が違った。石臼引きが誰しも美味しいとびっくりするほどで、昔の人の味を感じた。粉の粗さと、熱だろう。もう一つが、相馬さんの大根おろしに我が家の自家製醤油をかけた、からみ餅。いずれのお餅も文句なく最高の味だった。さらに、すべて自給の料理の会のトン汁に、お餅を入れてみた。味付けには、我が家の味噌と、醤油が入っている。これも最高だった。なんだかんだと、生涯最高のお餅を山ほど食べてしまった。

大豆の会では、黄粉、お豆腐、醤油、が出された。黄粉は他では絶対食べることのできない大豆の香りがした。お豆腐はこれ又、昨年同様の濃厚な味のものだった。今年の大豆は出来が心配だったが、十分な出来上がりだった。我が家の醤油もなかなか、評判が良かった。小麦の会では、ニシノカオリで焼いた青沼さんのフモトのパンと、そら豆さんの石窯で焼いたパンを食べさせてもらった。どちらもおいしいのだが、フモトのパンは青沼さんらしく都会的なおしゃれな上品さがある。そら豆さんのパンは、堂々としていて気取っていない百姓パン。同じ小麦を使って、パンというものでこういう表現が出来るということが素晴らしい。本当なら私の、ほうとうも食べてもらいたいものだ。お茶の会の紅茶は楽しみにしていた。味は私の作ったものとほぼ同様のものだった。どういう理由かは分からないのだが、カフェインが不足している。それで紅茶特有のきりっとしたものにならない。想像では、摘み時と葉の状態による。来年は5月の新茶の時にやってみたい。

ごはんの味の比較では、石綿さんのお米で炊いたご飯を出していただいた。それを基準に色々の所を比較して食べてみた。かなり慎重に比較してみたが、欠ノ上も負けていない、いやそれ以上のなかなかのものであったと自画自賛。欠ノ上のお米は、畝どりに近い収量だったので、味の不安が少しあった。それが石綿さんの所にも劣らない味なので、驚いた面と同時に喜びがある。今回着目していた品種による味の違いは、以外に少なく全体に石綿さんのご飯と大差ない高いレベルの味だったと思う。農の会全体の栽培技術の向上が感じられるものだった。今まではなかった音楽と舞踏の参加で盛り上がった。3つのグループが参加してくれた。舟原バンドでは農の会の歌も発表された。フモトの青沼さんが作った歌だ。様子は録画もしていたので、U-チューブにでもアップしてくれるといいのだが。素晴らしい自給祭だった。満月祭が何となく意識にあったのだが、自給祭は農の会らしく、大げさでない、暮らしの自給祭りになっていた。

 - あしがら農の会