HIV血液、輸血

   

恐ろしいことがまた起きた。エイズ患者の血液が輸血に使われてしまったのだ。この献血をした人物は、たぶん自分がエイズに感染したのではないかと、不安を持っていたと想像される。それで、2度の献血を行って、感染の検査をしたと思われる。献血をすると血液検査をしてくれるから、エイズもしてくれると考えたのかもしれない。一度目は感染から日がたっていなかった為に、エイズではないとされたらしい。そして、日を空けてもう一度献血をした為に、エイズであると判明した。全く恐ろしい話だ。エイズ感染の不安から、エイズを他人に感染させてしまうという行為に及んだ。わざわざ2度目の献血に出掛けたということは、相当に感染に確信があったということになる。しかも、この人物は性行為に関して虚偽の書き込みをしているというから、確信犯的である。もし、2度目の献血に現われなければ、1回目の献血の血液は、全くわからないまま輸血されたままである。今までも、こういうことがあったのかもわからないが、判明されないということが想像される。

このエイズ汚染献血について、赤十字では検査体制を20人分一括から、1人づつ行う方式に変えるということだ。以前は、50人づつ行っていたものらしい、やはり、輸血からエイズ感染が起きて20人に変更をした。そして一人に変更する予定を早めることにしたらしい。何故前回の事件後、一人検査に出来なかったのかと思う。赤十字の担当者は、赤十字は献血をしてくれる方々の善意を信じて行う体制の為、疑うような組織にはなっていない、と言われていた。赤十字が批判されても困るというような、コメントだった。2人の人が輸血を受けていたのだが、一人の方は不幸にも感染してしまった。もう一人の方は感染していなかったことが確認された。1996年に京都府内で献血し、その献血された血液が感染しており、輸血に回されていた。厚生省の調べによるとエイズの感染を調べるようになって以来、毎年10件から40件程度の感染が報告されている事が分っていた。おそかれ早かれ、又こういう事件が起こるはずだった。

ことし1月から9月に献血の際の検査でエイズウイルスへの感染が確認された人は55人に上ることが分かった。つまり、エイズの不安のある人が、検査目的で献血をしている可能性が高い。そのためもあり、エイズに感染していても知らせないということに、わざわざなっている。感染して1カ月ほどはウイルスの数がまだ少ない為に、検査をすり抜ける。だからエイズ感染者が検査の為に、多数献血に来れば、リスクが高まることになる。この55名は今どうしているのだろう。本当に知らせないのなら、その人の不注意から感染する人も出るだろう。情報を誤解して感染をないと思い込んでいる可能性もある。何故無料の保健所での検査に行かないのかと言えば、隠したいからだろう。同時に自己検査キットは1万円くらいで良く売れているそうだ。保健所に行くことは、かなり嫌なことのようだ。個人情報に不安があるのだろうか。

献血の血液汚染を防ぐ方法がない訳ではない。むしろ献血と同時に、血液検査を徹底して行い、エイズに関しても、献血者に知らせるようにする。もちろんわずかでもエイズ感染があれば、発見できる技術の確立が前提になるのだが、不安な人の場合、もう一度来るようにしたらいい。費用も労力も大変なものになるが、病気予防ということにもなるのだから、全体としての利点も出てくる。この血液検査に関連してだが、町で店舗として、ワンコイン検診というのがあるそうだ。1ヶ月で1万人が検診しているそうだから、営業として成り立っている訳だ。例えば、500円で血糖値が分かる。10分間で結果が出るというところが、画期的である。ここで、エイズ検査も目立たず出来るようにするのもいい。こういう機能を日帰り温泉に備えてほしいと思う。3か月に1回ぐらい、10項目ほど検診を継続してゆく。それを記録し、分析してくれるシステムである。もちろん、私立病院にあってもいいし、よく行く場所で継続することが大切だと思う。自分の身体の情報を知ることは、大切だと思う。

 - Peace Cafe