再稼働反対デモ
昨夜は官邸前の「再稼働反対デモ」に出掛けた。状況は良く分からないし、ネットで情報も特に見たことも無かった。金曜日の夜に人が集まっているとは、何となく聞いていたぐらいだ。先日舟原田んぼの「さなぶり」のときに、この話が出た。それで行くことにした。原発反対を叫ばなければ居られない気持ちだったので、丁度よい機会だとおもった。野田総理はデモの声は聞こえていると言っていたし、これが100万人位になれば、空気が変わるかもしれないという期待もあった。官邸に行くには、地下鉄丸ノ内線の国会議事堂前で降りればいいだろう。行けば人が溢れているからそれについて行けばいい位でともかく出掛けた。どうも東京に行くのは不安なので、歩いて小田原まで帰れる恰好で出掛けた。食べ物と飲み水をリックに入れて、反原発のゼッケンを準備した。そうゼッケンを付けているような人は、私ぐらいだった。多くの人は手にラミネートした看板で主張を書いている。
国会議事堂前についたのは、6時過ぎだった。確かに地下鉄から降りる人はすでに行列である。腕章をつけて、誘導している人が3番出口を出て階段を上り、でたら右側に進んでくださいと言っている。そのまま出ると、人人人。「再稼働反対」「再稼働反対」と叫んでいる。なるほど、野田首相は国会で、再起動と言っていた。再起動の方が叫びにくい。子供の頃安保ごっこというのをやった。みんなで腕を組んで、「アンポハンタイ」と叫びながらジグザグデモをやるのだ。アンポ・ハンタイのリズムが良かったのだ。サイカドウハンタイの叫びは2時間続いた。今も声が出ないほどである。そんなことは構わない位、叫び切りたかった。デモにしては平均年齢が低い。今回のデモは20代が多数派のようだ。最後尾まで進んでくださいと言われても、最後尾などあるような状態ではない。人の塊が刻々増えて行く。
しばらく歩くと、ああ笹村さんと声をかけてくれる人がいる。今も申し訳ないのだが、お名前は思い出させないが、ごみの集会でご一緒した人ではないだろうか。ともかく知り合いがいたのでそこで一緒に叫ぶことにする。デモのつもりだったが、どうもそうではなく官邸前抗議行動というような感じで、それが膨れ上がって、少し移動しているという状態。最初は車も入ってきていたがすぐに車は通らなくなる。集まった人は、興奮しているというのでもなく、やり切れないので来たという感じのようだ。しばらくすると、農の会の仲間のSさんご夫婦とすれ違う。舟原田んぼの仲間も5人で来ているはずだが、到底どこにいるかは分からない。群衆に埋もれる一人というのも良い。しかし、この群衆は危険な感じはまるでない。いつ暴徒に変わるか。というような雰囲気はない。叫びも制御されたレベルだ。もし許されるなら、野田総理に自分の気持ちを伝えたい。それだけといった感じ。
日本はまだ大丈夫かもしれない。これだけの人が、誰の指示も無く、ただ、再稼働反対で集まり、冷静で統制のとれた意思表示が出来る。すぐ隣には、小学生がいた。それでも危険は感じない群衆。日本人のこうした能力はすごい。福島原発事故処理の経過は、歴史に残る政府の愚行である。枝野氏も野田氏も言葉だけは、きれいに流れる。しかし、実態の空虚さは実に怖ろしい。群衆のレベルと、政府のレベルとのギャップ。私はいつの間にか、ジャンべ隊のそばに進んでいた。これは音楽レベルの高いグループで、踊りながら「サイカドウハンタイ」カーニバル状態。もちろん私も踊りに加わると、誰かがこの旗を振れと渡してくれる。それから30分位、踊って叫んで、8時になる。する抗議行動を終了します。というメガホンが来る。サンバ隊は音楽を打打打打だ―と終わりにして、みんなの拍手で静かに帰り始める。イヤーびっくり。実に、マナーがいい。帰り道さらに驚いたのは、ごみを拾っている人までいた。心から、心から、心から、お願いします。野田首相目をさまして下さい。
昨日の自給作業:大豆種まき1時間 累計時間:73時間