米袋方式の「米麹の作り方」
1、麹作りは、仕込み前日に米を洗い水に浸す。仕込み当日の早朝、米をザルに上げてしっかりと徹底した水切りを行う。水切りはタオルを中に入れるなど十分に行う。蒸しはできるだけ高温で一時間近くやり過ぎと思う位に行う。
2、蒸しあがった米は、新聞紙を敷きその上に清潔な布を広げ、その上に広げ、しゃもじでスライスしながら、米粒の表面の水分とあら熱をとばします。雑菌に注意。
3、米粒はべたべたせず、表面が乾いた状態が望ましい。36°になるまで撹拌する。一部の米をボールに取り、麹菌を入れて良くまぶす。40℃超えると菌が死滅する。
4、菌をまぶした米を、広げた米にパラパラとまき散らし全体に菌を揉み込むように、かき混ぜてゆく。充分にかき混ぜたら、布で包みこみ、新聞紙でくるむ。それを米袋に入れる。米袋の中には、湯たんぽを入れる。米麹の中には温度計を入れておく。
5、袋のまま、米麹の中の温度計で30°以上33℃位を目標に保つ。ホットカーペットや電気毛布、あるいは湯たんぽなどを使う。乾かないように管理する。
6、10時間後になり、全体がひと塊りになった状態で、少し良い香りが出てくるので、新聞紙や布を取り除き、米袋の中でよくほぐしてやる。この時も中の温度は35℃前後を保つ、上がりすぎないように、保温を調整する。
7、さらに10時間後には、菌が回り始め麹の香りが強くなる。米袋の中の米麹をほぐして、でできるだけ平らに広げてやる。それでも温度が上がりすぎるようなら、袋を切り開き全体に広げる。でこぼこの山を作り表面積を大きくする。徐々に温度が上がりすぎるので、この点に注意する。40℃は超えないように管理する。
8、さらに10時間するとさら白い麹菌が回わって温度が上がり易いが、40℃を越えないように、良くほぐし表面積をふやして、管理を続ける。
9、味噌麹の場合は、少し麹の回りすぎて、黄色あるいは薄緑っぽくなる位が良く、どぶろく麹の場合は少し早目の白い内の方がいい。10時間サイクルの発酵を4回ないし、5回繰り返す。途中で温度が下がってしまったり、発酵が足りないようであれば、霧吹きで湿度を加え、保温をして再発酵をさせる。
10、米麹が充分出来上がったら、15℃以下の乾燥したところに広げたまま、乾燥させる。20時間すると完成する。完成したら、冷蔵庫で保存する。
追記、留意点
1、良いお米の蒸しを行うには、十二分に水に浸し、十二分に水切りをすること。その上で、強い蒸気で蒸しあげる。湯気が上に抜けてから、1時間はやる。
2、家庭で行うには、米袋方式はもっとも簡単で、一応のレベルには出来る、優れた方法であること。米袋1袋で10キロまで可能と言われるが、私は8キロまでやった。
3、麹菌が良く回るには、湿度の維持が重要。段ボール箱のカバーなどで覆えば、さらに良い。温度にむらがあるときは、袋ごと裏返すのも良い。
4、米麹は4,5回の手入れで出来上がるが、菌の活動をしっかりと終わりにして、保存しないと、袋の中で再発酵をはじめておかしくなる。
5、保存は案外に難しい。充分に乾燥し、冷やし、(冷凍室に一度入れて?それがいいことかどうか研究中)その後酸素に触れないように保存している。味噌に使う場合は、塩を出来上がったものに混ぜてしまい、保存しておくという方法もある。
6.自給の食事を充実させるためには、麹を生活に取り入れる。冬の間に出来るだけ作り、何かと工夫して使うようにするといい。
7、スーパーで売られているような、全体としては白い塊のようにはならないが、実用には全く問題は無い。あれは最終段階でほぐさずに、パッケージしているのだろうか。
8、袋方式では、手入れ後裏返すことが出来る。保温が下側からだけとかの場合、片面だけ暖かくなれば、裏返して温度調整が出来る。
今日の自給作業:2時間麹の仕込み 累計時間:4時間