抑草技術について
抑草法としている所が、納得行きました。これは岡山のTさんと言う方のアンケートのようなものへの返信です。除草剤を使わない稲作り、というホームページから来たメールです。
あしがら農の会の笹村です。
1.地域はどのあたりか
小田原を中心に足柄平野のあちこち。平野部あり、棚田あり。減水深の大きい田んぼ中心。
2.緑肥の種類は何か
レンゲ、菜の花、ヘヤリーベッチ、クリムソンクローバー。種代を節約して、種どりが苦労。
3.生育の程度はどうか
ヘヤリーベッチ、クリムソンクローバー、れんげ、菜の花の順の生育か。菜の花は肥料分が必要。湿気に弱い。
4.鋤込み後何日目に入水したか
当日ないし、出来るだけ早く。1週間空けると言うこともしてみた。その前に刈り倒して、1週間というのもある。
5.入水後何日目に代かきしたか
翌日、ないし出来るだけ早く。
6.代かき後何日目に移植したか
翌日、ないし出来るだけ早く。1週間空け植え代をかくこともする。
7.その成果はどうか
成果のある時もあり、ない時もあった。安定しないと言うのが今までの状況。
8.他に併用した抑草法はあるか
現在はソバカス抑草を中心に行っている。抑草の目的は一応のレベルで達している。過去の経過の分かる田んぼなら、抑草する自信はついてきた。田植え直後からの、8センチを超える深水で、ヒエはでない。コナギについては、トロトロ層の厚さが重要な要素と見ている。どのようにすれば深いトロトロ層が出来るかが課題。二山耕起、緑肥、田車、チェーン抑草も同時並行で実践。
私の場合、このメール便があったおかげで、ここまで抑草法に頑張ってこれました。地域で相談できる方は、顧問の石綿さんぐらいだった。事例は多様でなければ、研究は進まない。全国には沢山の方が実践し、成功しているらしい。メールの向こうの分からない広がりに対して、自分の考えを発表してみる。反応は多くあった訳ではないが、考えを整理することが出来た。何故か草の出ない田んぼがある。やたら草の出る田んぼもある。この理由が知りたかったことが始まり。田んぼの土壌の組成に理由があるのではないか。春先の水の温度ではないか。減水深ではないか。冬の田んぼの状態ではないか。興味を持って見てきた。いつも草の出ない田んぼなのに、突然草が出ると言うこともあった。畑から水田にして2年間はまず出ない。種がないということだけか。田んぼの草対策は、「除草ではなく抑草である。」と言う事をだいぶ前から主張してきた。除草まで考えるから、除草剤が必要になる。抑草でお米は作れる。以前、現代農業に投稿した記事で、抑草を使ったら、除草に変えられた。分かりにくいということだそうだ。
トロトロ層が例えば機械的に作り出されたとしても一定のコナギの抑草効果がある。その理由は種がトロトロ層の下に潜るからなのか。トロトロ層の溶存酸素量の問題とか。トロトロ層での発酵微生物の生成物の効果とか。色々考えられるがまだ理由は見えていない。又どのようにすれば深いトロトロ層が出来るのかは、分かったような分からないような状態。浅い代かきの方が、草は出ない理由。深く代かきをすると種が地表に浮き上がってくるようだ。浅く、軽く代をかくと言うことは、機械的にはトロトロ層は機械的にはつくりにくいのか。田んぼの小さな生き物の力を借りることになる。米ぬかを蒔けば、ミジンコが一斉に出る。これは養魚場などで使う技術。それだけでは1週間程度の活動で終わる。生き物には水温が重要。溶存酸素量も重要。温めながら、撹拌する方法。
田車、チェーン抑草の意味。いずれトロトロ層が深くある場合の方が効果的。抑草法は土壌を良くするものでなければならない。土壌を豊かにすると言うことと、草が抑えられると言うことは繋がっているようだ。むしろ、草を抑えられるという農法は、土壌を育む農法と言ってもよい。微生物の生み出すトロトロ層は、豊かな土壌の象徴である。田んぼの表土の状態が、微生物のすみかを作り出せればいい。腐植質は沢山必要だろう。撹拌はとても重要になる。田車、チェーンは機械的撹拌。水を入れた直後は爆発的に微生物が増加するが、1週から2週で様相が変わる。次の段階の微生物の環境を整える。このあたりが難しい。いずれすべての原点は、田んぼが平らに代かきをされていること。畔の水漏れも良くない。書いている内に今年の田んぼが楽しみになってきた。さて冬の間にやれることをやっておこう。