堆肥の研究
堆肥の実証実験を行っている。現在までの経過をまとめておく。
2009年にお借りした1反分の畑である。それまではみかん畑が慣行農法で行われていた。30年位のみかんと思われる。みかんを伐採、抜根して、畑にした。みかんの時代は、ナギナタガヤノ叢生栽培を行っていた。その為、除草剤は使われていなかった。みかんは良く管理されていた。
初年度の2009年から10年にかけては、いくらか野菜畑を行った。何度かトラクターで全体を耕運した。野菜は良く出来なかった。土は石が多くそれを取り除き続けた。西側に部分的に石が多く、赤土のままのところがある。雑草の生育も悪い。
2010年11月11日冬小麦を栽培する。収量は300キロ程度。全体ではとてもムラガある状態であった。この時は、鶏糞たい肥を400キロほど投入した。倒れる所と充実した所実らない所などあった。
2011年6月に小麦を刈り取りとる。小麦は藁を含めすべて持ち出した。
6月末トラクタ―で全体を耕す。小麦の栽培のおかげか、土の色が少し黒くなってきた様子であった。
7月中旬に草が茂り、刈払機で草刈り。ナギナタガヤはだいぶ減ってきた。
8月22日再度草刈りをハンマーモアーで2度目を行う。
8月29日再度トラクタ―で耕す。この時に1メートル幅で12メートル、10本の畝を作る。
9月6日トラクタ―で耕運し、7種20パターンの堆肥を撒き、再度2度耕運する。
9月24日トラックタ―で、播種機で種まきが出来るように、丁寧に耕運し直す。
9月25日みなみ小松菜を2dmlを播種機で播種。土に藁が混ざり、播種機が安定して作動しない。
準備した7種類の堆肥
1、報徳小生ごみ堆肥 電動の回転式乾燥機で1週間生ごみを乾燥したものを、2ヶ月間置いてあったものです。
2、樹木堆肥 剪定チップを3年間やまずみにして堆肥化したものです。
3、落ち葉藁堆肥 踏み込み温床に使い、一年間ネカしたものです。落ち葉、米ぬか、藁、を材料にしています。
4、トンプン堆肥、発酵床養豚場の床をもちだし、3ヶ月積み上げた物。
5、鶏糞堆肥、発酵床養鶏場の床を持ち出し、3ヶ月積み上げてあった物。
6、段ボール堆肥 家庭の生ごみを2ヶ月、段ボールで発酵させてから、2ヶ月置いてあったもの。
7、二見すこやかファーム 小田原で食品廃棄物で肥料を作っている会社の製品。一晩で大きなドラムの中で製造する。
同時並行的にポットによる試験を行う。入手しやすい、笹村農鶏園の床を持ち出したまま使う。
5種類を3反復である。
以下分析値である。東京農大後藤先生にお願いする。
小田原笹村出農の会堆肥分析表
(現物あたり)
試料 水分 N C C/N P2O5 K2O CaO MgO Na2O
(%) (%) (%)
①樹木 73.7 0.52 10.6 20.2 0.32 0.09 1.29 0.26 0.02
②落ち葉ワラ 67.0 0.74 7.94 10.7 0.49 0.27 0.78 0.57 0.05
③生ごみ 12.7 2.80 40.7 14.6 0.88 1.61 4.49 0.23 0.65
④ダンボール 61.1 1.10 12.0 10.9 1.29 1.61 4.19 0.68 0.16
⑤健やかファーム 14.2 1.94 43.5 22.5 2.42 1.39 0.27 0.77 0.57
⑥豚プン 49.2 1.49 18.8 12.7 1.09 1.18 1.46 0.66 1.09
⑦鶏フン 32.2 3.56 25.8 7.26 1.93 1.41 3.83 0.81 1.89
NC:NCコーダー
他:硝酸分解-ICP
東京農業大学 土壌学研究室
南の列5メートル1、報徳小7,5キロ 2、樹木7,5キロ 3、落ち葉藁7,5キロ 4、とんプン7,5キロ 5、鶏糞25キロ 6、段ボール堆肥7,5キロ 7、二見7,5キロ 8、鶏糞7,5キロ 9、鶏糞10キロ 10、鶏糞15キロ
北の列5メートル1、鶏糞25キロ 2、鶏糞15キロ 3、鶏糞10キロ 4、鶏糞7,5キロ 5、二見7,5キロ 6、段ボール堆肥7,5キロ 7、トンプン7,5キロ 8、落ち葉藁7,5キロ 9、樹木7,5キロ 10、報徳小7,5キロ
南北の列の間に1メートルの無施肥がある。