「エネルギーの自給自足を考えよう」2

   

2日目の講義は昨日に続き古屋氏の「行政政策イノベーション」45分。自然エネルギー政策の世界での方向。特にドイツの政策。日本の政策の問題点。固定価格買い取り制の導入の意味。今後の課題。次に山下紀明氏による「地方自治体の自然エネルギー政策」成功させるための方法論。自然エネルギービジネスのコンサルティングの様相。行政の市長、部長、担当の3人が理解していなければ実現しない。これは同感。小田原の弱点を明確にすることが重要とのこと。小田原の弱点メモ。1、行動力にかける。2、泥をかぶるタイプの人が少ない。3、きれいごとになりがち。4、行政の長期計画が曖昧。5、結果に対する評価が行われない。ついでに長所メモ1、参加者意識が高い。2、多様性がある。3、都市近郊である。4、知的レベル平均が高い。5、他所者を受け入れる気風。山下氏の話は参考にはなったが、産業としての自然エネルギーと割り切る点が矛盾。エネルギー消費全体を削減するという方向とずれる。市民一般の暮らしからの意識改革の必要性。自然エネルギーでも段ボールコンポスト的活動が必要。

目玉的事業の立ち上げと、基礎データーの充実。小田原の自然エネルギーの潜在能力の基礎研究がまだない。まず今後の展開には、地道な研究が必要。費用も必要となる。誰の役割か。マイクロ水力発電を考える必要があるとするならば。小田原での水資源全体の基礎資料を作ること。年間雨量に始まり、細かな河川、水路の調査が必要。山の状態。河川の状態。下水道との関連。水質の状態。田んぼの面積と状態。水に関する出来得る限りの資料の収集を行う。法律的位置づけも細かく調査をする必要がある。風力についても同様のデーターの収集が必要。どの場所で、どういう施設で、どんな費用で、どの程度の発電量の可能性があるのか。太陽光について言えば、設置できる屋根のある公共施設、公民館等全体の資料が必要。又、市全体の屋根に設置した場合、どのくらいの発電量になるのか。このあたりは簡単か。地熱については、箱根の温泉の調査をする必要がある。

エネルギーの自給を考え、10年前から個人としては太陽光発電を行っている。エネルギーの全体量をほぼ自給してきた。屋根がある所には必ず太陽光発電を付けることは可能である。経済性の問題で、利用者にとって安く出来るならかなりの数普及する。その仕組みが作れるかどうかである。無料とはいかないまでも、どこまで安く出来るかである。これから電気料金は上昇になる可能性が高い。充分太陽光発電電力が採算的にも可能になる。初期導入のファンドを作るにしろ、行政が推進するにしろ、経済の計算の問題だから、簡単に分かることである。多様に進めて行くことが現実的。むしろ小田原で考えたいのは、林業との連携。「金次郎計画」である。山に芝刈りに行く。小田原の山の再生とエネルギー自給計画をうまくつなげることである。金次郎と魚付き林で行ったらどうだろう。

目玉としての金次郎計画。江戸時代の自給エネルギーは薪や炭である。この現代版として、山の整備と併せてチップにして、ボイラーで利用する。企業や家庭と協力してチップボイラーの導入を計る。企業、家庭はボイラーを負担。ファンドでチップ化の工場の建設。チップを小田原で回るエネルギーに位置付ける。林業の再生。魚付き林としての森林再生。エネルギー自給としての循環。1、この組み合わせを小田原金次郎計画として打ち出す。2、企業、行政、協力市民でファンド会社を作る。3、チップ工場を株式会社として設立。4、チップボイラーを導入する企業を見つける。5、家庭導入プランを立て、募集をする。6、基礎研究を行う組織を作り、次の段階の大きな自給の可能性を探る研究所を作る。

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