神奈川県畜産会

   

神奈川県畜産会というところから、鳥インフルエンザに関して注意書きが送られてきた。私はここに所属している訳ではないので、この社団法人が行政からの依頼を受けてやっていることなのか、あるいは独自にやっていることなのか不明である。JAグループと連携を取ってと書いてある。JAグループの災害対策本部本部長とあるから、災害として鳥インフルエンザをとらえているということらしい。消石灰20キロ3袋、踏込み消毒槽用ラック1個、が無償で配られると書いてある。「具体的な発生予防のための効果的な手法」というものが資料として付けられている。人によるウイルスの持ち込みを防ごうということである。もっとも大切な基本である。ここでは一切野鳥については触れらていない。野鳥については、適当な方法がないということに成るのか。あるいは宮崎で多発している事例を、人間が持ちこんでいるものと考えているのか。この流れでは後者と考えての事ではないかと受け止めた。

2月6日現在宮崎県では、11例目の高病原性の鳥インフルエンザが発症している。野鳥の侵入と考えるにはあまりに不自然である。呪われていると言った、養鶏業者が居たが、何かがおかしい。これだけ問題化して、躍起になって防御態勢を取っている。その宮崎県の工場的養鶏場で、連続的な発症である。相変わらず野鳥の侵入を防いでいないというようなことがあるだろうか。ない話である。とすると、2つ考えられる。「野鳥はどう防いでも侵入してくる。」「野鳥以外が感染の原因になっている。」つまり、今回の連続事例から言って、今までの思考法では防げないということである。一番疑わなければならないのは、人間が持ちこんでいないかである。家畜保健所や行政関係者が調査の為に歩き回り広げているのではないか。いくら防御服を着込んでもリスクはある。感染の順序を時系列に追っていけば、状況証拠が得られるかもしれない。養鶏業者を一か所に集めて行った、指導の集会が原因かもしれない。ともかく一番怪しいのは人間である。人間がウイルスを保菌する可能性もある。茨城の事例では、人人の感染ではないが、ウイルスの伝播があったとされている。

「野鳥以外の感染原因」の可能性としては、ネズミが一番疑わしい。鳥インフルエンザで死んだ野鳥をネズミなどが食べている。食べて保菌したネズミはおそらく、発病もしないまま鶏舎内に進入する。鶏舎内にネズミ取りをかけて、ネズミを捕えて見る必要がある。やっているのに見つからないのだろうか。保菌状態の把握というのも難しいだろう。人間の保菌の場合もこの点で茨城県と、厚生省で対立をした。もう一つは飼料の可能性。購入飼料の危険を考える必要がある。飼料会社で保存中の飼料にネズミが入る場合はないだろうか。輸入飼料が汚染されているということはないだろうか。飼料は、要注意である。すぐ使わない。できれば買わない。自然養鶏で発生が無いのは、飼料の購入移動が少ないということがあるかもしれない。私はいわゆる飼料というもので飼うのは、カキガラぐらいである。

どうやって防除するか。宮崎でも小さな養鶏場もあるはずなのに、そういうところでは出ていない。飼料の違いだけではないだろう。鶏の免疫力が違うと考えることが一番自然である。やはり大規模養鶏場のニワトリが免疫力が相当に低いということに考えが至る。風邪を引く人引かない人。この違いを日頃誰もが体験している。体力があるとも違う。人ごみに出る仕事の人は引きやすい。自然環境の豊かな中で暮らしていると風邪は引きにくい。不健康に暮らして、免疫力が下がると風邪をひく。鶏も同じである。もちろん引きにくいだけで、引かないという訳ではない。リスクを減らすには、免疫力を付けることが第一である。鶏舎が乾かないように水を蒔く。しっとりした中で育てる。床を良く発酵させる。日光が当たるようにする。風通しが良いようにする。緑餌を出来る限り与える。下痢などさせない。床が良く発酵していれば、免疫力が高まる。

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