鳥インフルエンザ発生

   

鳥インフルエンザが養鶏場では久しぶりに起きた。前回は愛知県のウズラだった。その時も広がらず収束した。今回もそうあってほしい。運悪く、鳥インフルエンザを発症させてしまった養鶏農家の方が、ご近所に謝って歩いていると聞いた。つらいことだろう。他人ごとには思えないつらさがある。人間には絶対に発病しないので、心配しないようにしてほしい。今回の発生は渡り鳥からの感染の可能性が高い。今までも大半のものがそうだったと言える。これも何度も書いてきたが、政府の認めたがらないところである。10月26日北海道稚内市で採取した野生のカモの糞からH5N1 亜型の高病原性鳥インフルエンザウイルス(強毒タイプ)が分離されたと発表されている。このことは、日本国内に野鳥により高病原性鳥インフルエンザウイルスが侵入していることを意味する。これは最近始まったことではない。常にあったことである。野鳥とはそういうものと考えておいた方がいい。環境省が野鳥のウイルス調査をするようになって、確認が出来たことである。

今までの日本政府の対応を一貫するのであれば、10月26日に野鳥の感染を確認した時点で、日本を感染国として宣言し、国内の野鳥すべてを殺処分しなければならない。何故野鳥なら許されるのだろう。政府としてはやりたいが出来ない。不可能だからである。不可能なことは、現状を認めて、あきらめるしかない。養鶏場の鶏と野鳥は何が違うのだろう。今も日本に居る野鳥の中には無数にウイルスは存在する。それは太古からそういうものだった。それに気づかずやってきただけだ。問題など何もないことだ。カモ猟も盛んだから、結構食べてもいただろう。感染はしても普通の人間は発病をしない。そういう病気である。必要以上に怖がることはない。偏った近代医学の浅薄な知識で、怯えによって判断を間違ってはならない。

普通の農家養鶏で23,000羽である。ちょっと大きすぎないか。これが10万羽とか普通に1か所に飼っている。こういうことが問題なのだ。今までの発生はすべてこうした巨大養鶏場である。1000羽以下の養鶏場で起きたことはない。それを先日家畜保健所の人に話した。オオムがえしで、過去趣味で飼育していた家での発生があったと言われた。その通りである。もう一歩踏み込んで学んでほしい。この時もクマタカからのウイルスが発見されている。肥後チャボという弱い鶏である。飼育が健全な状態だったか分からない。いずれ、野鳥が来る池で遊んでいたというチャボである。どういうところで起きるかである。茨城の時もそうだった。次々に大規模養鶏場は感染を広げたのに、小さな養鶏場では一軒の発生も無かった。飼育状態が相当に影響することは確かである。もう少し野鳥はウイルスを持っているという現実を認めて、対応策を練るべきである。

相変わらずの政府のトンチンカンぶりで、口蹄疫の二の舞をしないようにと、ウイルスの確認も待たずに前殺処分である。今回は2週間の間での感染の可能性が高いようだ。感染の経路を良く良く調べてほしい。良く調べもせずに殺処分では鶏もかわいそうだ。鶏の場合それが一番手軽だということだ。鶏は本当に哀れなものだ。野鳥が原因だと喜田委員長が述べているのだ。養鶏場だけ殺しても何にもならない。明確で単純な事実である。この矛盾に早く気づくべきだ。不忍池に何千羽もいるカモだって、ウイルスを持っている可能性は高い。可能性があるなら殺処分しなければならない訳ではない。そんなことは昔から変わらない、現実なのだ。そこで折り合いをつけて生きてきたののが人間の暮らしだ。絶対の安全などない。人間はいずれ死ぬ。死ぬことを忘れて生きている愚かさ。自然に従い、受け入れることだ。巨大養鶏場があまりに不自然なのだ。

昨日の自給作業:大麦の播種2時間 11月の累計時間:24時間

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