熱中症多発

   

熱中症は他人ごとではない。加えて光化学スモッグ注意報まで出ている。日中の農作業は避けた方がいい。それくらい暑く湿度の高い日が続いている。被害を受けた方には申し訳ないが、舟原田んぼには珍しく高条件が続いている。田んぼへの早朝の入水温度はそれでも19度。夏になったらからと言って、谷戸の久野川の水温はそうは高くならない。田んぼの中は低いところでも、25度にはなっている。稲は日に日に葉色を増して、黒々してきている。田んぼの土壌の温度も30度を超えている。今月一杯が、分げつの限界。条件はそろっているが、じれったいような状態が続く。何かが欠けている感じで、ぐんぐんと30本になる。というようなことは起きない。それでもいいところはあり、20本になっている株もある。一方、2,3本のまま寂しいところもある。これは何が違うのか。何が原因なのか。こういうことが良く分からない。もちろん冷たい水が流れ込むあたりが悪いというのは当然だが。それだけとも思えない。

上段・中段・下段と比べると、下段が10とすれば、中断が8となり、上段が6という感じだ。下段で10俵が上段で6俵ということになる。全部が下段レベルになればいい。下段は無肥料である。中段は苗床をやって今年は、結構肥料を入れた。20体の発酵床を入れた。それでも肥料成分でいえば、窒素で4キロというあたりか。観察していると、この苗床の跡が筋状に見えることである。苗が肥料を吸収してその苗ごと持ち出されていることが田んぼの葉色でわかる。通路だったところが色が明らかに濃い。分ゲツも多く、収量もいいだろう。上の田んぼでは、低温の部分でイモチ病のような感じがある。去年も同じあたりで出たような気がする。下葉が赤っぽい。広がりはしないが、不安な感じである。下の田んぼはそこそこの満作という感じがする。無肥料であるが、上の田んぼを通過した水だけを使っているので、条件が違う。こうしたすべてが、毎年の蓄積が早く表れてきている状態に見える。

土壌の状態が今年ははっきりと、下の段から変わってきたように見える。下の段でコナギが出たのも、何か関連を感じる。沢山とるには、草も出た方がいい。草が出ないのに、稲だけ育つというのは特殊技術だ。まだその仕組みは見えない。将来の課題。来年は上の段で苗床をやって、中下段は無肥料でいいのかもしれない。無肥料と言っても藁の持ち出し分は、たい肥にして戻した方がいいというのは、考えに入れておく。土壌が腐敗方向に行かないのは、今年の特徴である。水温は前年より平均1度は高く推移しているので、土の状態は変わっているはずだ。早く発酵が進んだ感じはある。下段は無肥料であるが、上・中で蒔いたソバカスが液肥になって流れ込んでいるということがある。穂肥は入れたことがないが、今年の天候で入らない、というか入れた方が問題が起きそう。穂肥というのはよほど根がしっかりしてからの話の気がする。

草はそこそこあるが、最近は何もしていない。8月7日が酒匂の花火大会なので、今年もこの日に拾い草をして、夜は納涼大会がいいか。31日には田んぼめぐりを行う。他の田んぼと比較して初めて分かることがある。今年は、自農センターの田んぼとの比較がある。加えて小田原の稲作の姿も、考えてみる必要がある。梅の里のような作柄の方向が、一番と考えていたが、本当にそうなのかどうか。牛島たんぼも随分と良くなったが、この後どう展開するかも考えたい。棚田の、舟原、坊所、欠ノ上の作柄はどうか。これも比較してみたい。水温の低さだけでなく、日照が少ない谷戸田で作柄を上げるか。検討の余地がある。水管理は間断冠水気味にしている。と言ってもすぐ水は浸透してしまうので、毎朝入れて後はちょろちょろという状態。何がいいかは難しい。

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