鳥インフルエンザ3例目確認

   

豊橋のうずらの事例では、情報が少し混乱している。はっきり判るのはウイルスの確認は、今回の発見で3例目に成ると言う事だ。2例は既にうずらの淘汰は終わっている。最初に発見された養鶏場から、出荷された雛からの発見と言うから、可能性の高い感染の広がりで、今後の広がりにつながるような事例ではない。この他に3例の養鶏場で抗体の発見があったと言う情報の方はどうなっただろう。その後この情報の確認はできない。抗体があったと言う事と、ウイルスが見つかったと言う事とはだいぶ違う。もしかすると、簡易キットのようなものでの確認で、間違えたと言う事か。あるいは、抗体の発見では淘汰という訳には行かないが、風評被害の方を恐れて、情報を押さえているのかも知れない。いずれハッキリしているのは、発見された三つのうずら養鶏場では、日常と状態は変化がないという事だ。何10万羽と成れば、毎日死ぬ鶏はいくらかは居る筈だ。その数に変化がなかったと言う事だ。

変化がないのだから、血液検査をしなければ気がつかなかったことだ。いまに全ての養鶏農家の鶏を血液検査すると言う事になり兼ねない。状態の報告が義務付けられているが、強毒で無い場合意味がない訳だ。問題は、弱毒ウイルスの感染そのものではなく、ウイルスの突然変異の方にある。強毒化する可能性である。何故強毒化するのか。この原因はまだ明確には解明されてはいない。免疫と言う事は、実に不思議な自然界の仕組みで、そう簡単に理解できないぐらい複雑である。今研究が進み始めている最先端の学問分野である。私などに理解できないのは当然であるが、自然界をよくよく見てみれば、その大枠は違わないはずだ。つまり太古から生き物がどう生存してきたかの姿だ。もし自然界で強毒化する仕組みが存在すれば、その種の生き物は絶滅したはずだ。その繰り返しの中で、生き残ると言う事はそのウイルスと折り合いがついた種が生き残ったと言う事だろう。自然界に今存在すると言う、弱毒のトリインフルエンザウイルスは、その結果なのだろう。

鳥が一箇所に大量に存在する。水鳥が餌場に大量に集まる姿はそんな状態である。いずれ人間が自然界を撹乱していることで、その種を絶滅に追い込むような、ウイルスは強毒の変異を起こす。このように推測することはできる。7回の感染の連鎖で、強毒化したという研究結果が出ているが、これはその状態を現していないか。弱毒のウイルスが、徐々に毒性を高める。自然界であれば、7回の感染を繰り返す前に、その機会自体が無くなる。鳥の群れそのものが死滅することもあるだろう。又そうしたリスクのある巨大な群れの種は存在が出来ない仕組み。鳥インフルエンザの強毒化のリスクのある鳥の種は死滅したはずだ。今人間が起こしていることは、自然界では在り得ないことをしている。そのことを原因として、強毒化が起きている。そう考えれば、一番の問題点は100万羽とかの鳥類を一箇所に飼う事と考えていいだろう。

餌に加えている合成化学物質も影響があるかも知れない。消毒そのものが影響する可能性もある。自然の姿から、あまりに隔絶した方法は、どこかでリスクを高めてゆく。問題は人間への感染をする変異の原因。これも実は良く判っていない。良く判らないが、茨城の事例では、かかわった職員に抗体ができていた。しかも、直接養鶏場に行かなかった職員まで抗体が発見された。これは、再調査でも同じ結果がでている。理由は全く不明。この事例も弱毒だった。強毒のウイルスが、人間に感染するメカニズムもまだわからない。非常に少ない感染しか起きていない。人間の側にタイプが存在する可能性もある。若年層への感染が圧倒的に多い。パンデミックが怖いからと言って、思考停止のパニックは一番良くない。冷静にインドネシアの状態を分析する必要がある。1万羽以上の一箇所での養鶏を禁止する。これだけでもだいぶリスクが減少するはずだ。

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