ガザ地区の戦闘激化

   

水彩人展に熱中している時も、ガザでは戦闘が行われていると言う事が、思い出される。ガザでのイスラエルの虐殺。こう言う報道の傾向が強い。子供が何百人も殺されている。その通りだろうと思いながらも、何も出来ることがないことに絶望的になる。人間の残酷さを改めて痛感する。私は今回命の連なりの事を描いた。それが以下に喜びに満ちたものか、新しい生命の誕生が、希望そのものであることを体感した。その連なる命に対し、自分が何か具体的にできることをやりたい。こう言う実感をえた。農の会育英基金のようなものを作りたいと思っている。そのこと葉これから煮つめたいと思っている。今は和平と和解。そして平和。解決などない、矛盾に満ちた状況がある。戦争は何故起こるのか。日本は何故戦争をしたのか。このことでも、考える角度で様々な解釈がある。今のガザで起きている事を考えれば、戦争に至る道は複雑で、解釈など出来るような単純なものではない。

先日のコメントで、ここに至る大まかな流れを書いてくれた方がいる。歴史の状況は理解できても、今の戦争の原因は相変わらずよくわからない。良く判らないから解決法は当然見えない。ユーゴスラビアでもひどい内戦が続いた。この和解のことを修士論文にされた「瀬谷ルミ子」さんという方がいる。日本紛争予防センターの事務局長をされている。この活動を支持している訳ではないが。この人の新聞の記事に、三つの矛盾が書かれていた。1、「平和と和解は全く別」住民は和解を問われただけで「なぜ和解しないのか」と責められた心理に陥る。無神経な調査や質問は、傷を深める「言葉の凶器」にもなりかねない。2、武装解除の疑問「私の手を切り落とした犯罪者にどうして恩恵を与えるんだ」という被害者の怒りと悲痛の叫び。3、「平和と正義の間には常にジレンマがある。被害者の正義にどう応えるか」ここが問題である。

ハマスは今の状況に導いている節がある。イスラムの聖戦としてイスラム社会全体をイスラエルとパレスチナ人の戦いに誘導したいと考えている。ハマスの発信するものはイスラエルの暴虐であり、人道的な面からの世界からの孤立である。その為には自国民の犠牲も厭わないように見える。ハマスはガザ地区で戦闘が激化し、泥沼化することを、予測した上で、ロケット弾砲撃を続けてきた。イスラエル側の視点で見る枠組みでいえば、アメリカの中東からの撤退がある。ブッシュ大統領がいなくなれば、イスラエルからの撤退も予想される。そのイスラエルの焦燥感こそ、ガザ地区への戦闘の強行がある。アメリカを引きとめようとしている。アメリカは経済危機の今までとは違う世界戦略を立てざる得ない状況がある

日本はあくまで人道的立場で、弱者の側に立とうとする世論がある。そのことは正しいのだが、この問題の解決とは距離がある。人道的であろうとする日本のパレスチナ支援が、現地ではあまり評判が良くない。占領体制の救済としての農業、流通支援。人道支援の難しさ。ガザ地区の事を考えると、連動して日本と朝鮮の問題が出てくる。今麻生首相は韓国に首脳会談で出かけている。経済関係の構築が主要テーマのようだ。とても重要なことだが、なかなか両国の経済協力は具体化できないまま、日本の貿易黒字が拡大している。経済協力が経済支配になりやしないかの韓国の不安。さらに、北朝鮮はハマス同様の原理主義的な国家。この国の孤立感が生む、日本敵視政策。この地域での大きな不安要素。

 - Peace Cafe