有機農業モデルタウン

   

農水省では有機農業推進法に基づき、全国に化学肥料、農薬を使わない農業を普及する為のモデルタウンを40箇所指定している。小田原市でも申請はしたが、昨年度は指定されなかった。再度、申請するべく進めている。小田原では現在関係4団体が、協議会を再調整し、設立する準備を進めている。一方、神奈川県では有機農業推進計画の素案が検討委員会に出され、22日までに意見を出す段階になっている。全国的には今年度中に県段階では、推進計画が作られるところが、多くなるだろう。その後市町村段階の課題となるのだろう。先行県の推進計画では、市町村の推進計画の策定を、計画に入れているところもある。頭の中は、この二つの事で一杯になっている。実は昨晩は一睡も出来なかった。昼間あった電話のためである。

小田原市の加藤市長は自身も有機農業を目指したことがあるし、マニュフェストでも、小田原をモデルタウンにすると明言している。現在調整を進めている4団体は有機農業をどうこう言うよりも、小田原の農業を何とかしなければならないという思いで一致している。有機農業よりも、耕作放棄が進む小田原の農地をどうすればいいのか、このことが論議の大半を占めている。あえて有機農業協議会を作り、モデルタウンを目指すことは、このことで小田原の農業の活性化のチャンスが得られれば、と考えている者ばかりである。小田原と言う大都市近郊の農業の展開には、生協等の安全な食材を求める、消費者の存在が無視できないと考えている。そうした市民が、農業体験的に農業に関わる数は、どの団体も極めておおい。延べ人数では、何万人と言う数になるようだ。

先ず、農協と協力体制を組まなくては何も出来ない。今のところ良い連携がとれていないが、何とか次回の集まりでは、一緒に話し合える所まで行きたい。会議では、今までの取り組みが、農協への誠意の示し方が足りないのではないか。みんなで率直にお願いに伺えば道は開けるかもしれない、こう言う事になった。しかし、その前に市の農政課が充分4団体の気持ちを、農協に再度伝えてくれることになった。現状では市の農政課の関わりの位置づけも、明確に成っていない。出来れば久野の里地里山協議会での市の位置づけのようなものが、良いのではないかと成った。ただ、地域によってははっきりと事務局体制、会計を行政が担う。それの方が、国の補助金の処理など明確に成るという、先行事例の組織作りを見習うべきだ。と言う意見もあった。

加藤市長はマニュフェストでもモデルタウンを主張しているくらいだから、当然代表としてかかわるべきだ。それが出来ないなら、話が違うので、降りたいという団体の意見が出た。つまり、小田原農業の活性化を目指しているのに、有機農業協議会が、農協や行政と軋轢を増すぐらいならやりたくない。又申請しても、指定されることにはならない。そういう当然の意見がでた。では、と言う事だったのだが、眠れない原因の電話が来た。眠れないから、一晩県の推進計画の素案をあれこれいじった。愛媛県のものが優れている。今治市の推進計画も優れている。有機農業に、希望を感じて、本気で推進する思いが伝わってくる。神奈川県では市民が有機農業に関わって行く、都市有機農業の形を打ち出すことが重要であろう。加えて重要なことは、市民が動き出して、それに市が協力していく、小田原の新しい前向きな市民参加の形が、ここに存在していることが大切だと思う。

 - Peace Cafe