太陽光発電

   

世界は太陽光発電に急速に転換を始めている。以前から太陽光発電こそ、次世代のエネルギーと考えて、気がつくと情報を集めてきた。今年に入って、大きく転換を始めた感じがする。一番の要因は石油の高騰だろう。このまま石油に依存していては、行き詰ることにようやくヨーロッパがが気付いた。まだ石油が残っている内に次世代のエネルギーへの転換を真剣に模索を始めた。当然の事である。日本は相変わらず、原子力エネルギーに、特に核燃料再処理に期待をかけて莫大な費用を投資し、誤算をしたまま引くに引けなくなっている。もちろん世界全体が、原子力エネルギーに期待を捨てたわけではないが、日本のような地震多発国に、原子力施設を多数建設するリスクは大きい。人口密度も高く、今後推進することは難しいと考えたほうがいい。代替エネルギーとしての太陽光発電は、輸出産業としても、国家戦略としても可能性の高いものである。日本企業の技術蓄積も高いレベルのものがある。

ヨーロッパは各国ともに動き出しているようだが、ドイツが旧東ドイツの地域活性に、太陽光発電を取り入れているようだ。さらに今目立ってきているのが、スペインの意欲はすごい。スペインは全電力量の10%を風力で賄っている国だ。アンダルシア地方に12年には8平方キロの敷地に計30万キロワットの総合発電所をつくる。太陽電池の累積導入量は、05年には6万キロワットだったのが07年には68万キロワットと増え、今年末には180万キロワット、全発電量の0.5%ほどになる見通し。05年にドイツに抜かれて導入量世界2位となった日本では今年、20万キロワットほどの増加にとどまるとみられ、スペインでの増え方は日本の約5倍に達する。ヨーロッパでは電力の高い買取保証を国がしている。この価格が太陽光への移行を進めている。

世界の太陽電池市場は年40%の伸びを示している。07年の生産量は370万キロワットで、03年の5倍に膨らんだ。太陽電池の世界市場規模(販売額ベース)が2007年の1兆2008億円から12年には3.9倍の4兆6751億円に拡大するとの予測を発表した。再生可能エネルギーへの注目の高まりや欧州各国の補助金制度などを背景に参入企業が相次いでおり、市場拡大が進む。こうしたブームを支えているのが、固定買取制度だ。特に2004年の法改正により太陽光に有利な買取価格が付与されたことが今日の拡大の大きな契機である。2006年現在の買取価格51.8セント/kWhは、通常電力の10倍、風力の買取価格の5倍の水準。住宅の近代化支援の低利融資制度など様々な政策的な手当てが一体となって、急拡大を支えているとみてよい。

一方日本では経済産業省が2008年度にも導入する住宅向け太陽光発電補助制度の内容が明らかになった。太陽光発電機器を購入する世帯に約20万円を補助し、標準的な機器(約200万円)を約1割安く買えるようにする。補助制度をテコに家庭での普及を促し、家庭の温暖化ガス排出量の削減を進めるとともに、機器の量産と価格低下にもつなげる狙いだ。東大先端科学技術研究センター(東京・目黒)と産業技術総合研究所(茨城県つくば市)。7年間の事業で予算は合計150億円。シャープ、新日本石油、三菱重工業なども研究に加わる。米英独の大学や研究機関からの研究者受け入れも予定している。国内に太陽光発電の国際研究拠点をつくるのは初めて。昭和シェル石油が、2011年に約1000億円を投じて、世界最大級の太陽光発電パネルの工場を建設する計画のようだ。日本では環境貢献型電力の買い取り価格を上げることを抑えている。電力会社の独占的体質と、政治との癒着が背景にある。政策転換をしなければ、世界に後れをとることになる。

(この文章は情報を自分なりに整理した物です。)

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