お茶の保存法
昨日はお茶の保存をした。気掛かりがすんで、急にホッとした。お茶摘みが終わっても袋詰めが終わるまでは、少しも終わった気がしない。袋詰めの処理に時間が取れるのは、毎年しばらくかかる。今年はこれでも早い方だった。物の味は酸化して、悪くなる。酸化させないために、空気に触れないように保存すれば、だいぶ違ってくる。自給を上手くやるというのは、その辺の技術が大切になる。自給しているから、買って来るより美味しいを、当たり前の事にしなくては、おもしろくない。そこで細々考える。サランラップを使えば、結構いい。しかし、使い捨ての梱包資材は、必ずダイオキシンの元だ。サランラップでも10回ぐらい使えば、許されるだろうが。あんなに薄いものではそうもいかない。サラさん、とアンさんだったかな。確か軍事産業から生れたもので、火薬の防湿ラップを、社員の奥さんが食品包装に使ったというが、本当かな。
お茶の保存のやり方を書いてみたい。
お茶は1年分、5月に採れてしまう。これをおいしく大切に1年間飲む方法。お茶の袋は、アルミで出来た200グラム入りの袋を用意する。熱圧着できるお茶用が、売られている。我が家の2週間程度のお茶の量だ。一日、10グラム飲むと年間3,6キロ。生葉で20キロ。お茶の畝でいえば30メートル。
これを先ず袋に取り分けたら、アイロンを用意する。化繊程度の低温に暖めておく。そして、使い捨て(こう言う言葉使いたくない)カイロを用意する。ぬくぬくでも、ホカホカでもいい。後はお茶用のパック。説明しにくいが、冷茶などを作るときに、お茶を入れて水に放り込むための小さな袋。アルミの袋に、お茶を8分目入れる。多すぎると、アイロンをかけるときにこぼすし、アイロン掛けの肝心の所に出てくる。パックする袋全てにつめ終わったら。カイロを破り、角をはさみで切る。切ったらば、冷茶のパックに、カイロ一個で7,8に分けるつもりで小袋に入れる。パックから粒子がこぼれそうで心配な人はパックを2重にする。これを、お茶が入った袋に入れて、すぐアイロンで、熱圧着する。
何故、簡単なエージレスを使わないか。エージレスの小袋がないのだ。小田原で販売しているのは、200個入りで1050円ぐらい。100個入りがあるらしいが。送料を入れれば。却って高い。200個で。30個しか使わないのでは、もったいない気がして使えない。50個入り、4パック分け、に何故しないのだろう。何しろ保存はきかない代物だ。1年保存して、来年のお茶にもという訳にはいかない。以前から、脱酸素用として、カイロを利用している。鶏の飼料の保存や、お米籾保存に利用してきた。ドラム缶に籾をつめて、カイロ1個を入れる。鉄のバンドでがっちり蓋をする。これでお米はまず、劣化しない。小麦粉なども同じだ。小袋に入れて、エージレスを入れて、冷凍保存すれば、先ず虫も湧かない。薫蒸処理したり、酸化防止剤を使うより。増しではないか。鶏のえさにもらう、期限切れ廃棄処分の小麦粉は、食べてもなんでもないし。虫など全く居ない。
悪くならないというのも、なんか気味が悪い。子供の頃山梨で育ったので、毎日おホウトウだった。好きだったもので、おばあさんが朝から作ってくれた。この粉が例の甲州赤小麦だ。麦わらで屋根が葺けるような、茎の長い倒れやすい小麦だ。檀家の人達が、何かと小麦を届けてくれる。この小麦が、既に虫が湧いていたり、すっぱかったりする。そうしたら、小麦のおせんべいにしてもらう。そんな作業を請け負う家が集落にあった。小麦を背負ってよく行かされた。しかし、毎日食べる粉も一年保存して、大切に食べる。味噌倉の大きな鉄の釜に入っていた。これが夏にはもう虫がいた。虫などよけて食べるのが普通の事だった。そういえば、富士吉田では、飛んできた蛾をだしに成るというので、入れてしまうぐらいだ、と言っていた。何処でも隣村の事はそんな風に言うもののようだ。
昨日の自給作業:菜の花の種の採取。葡萄の移植。2時間。 累計時間:22時間