孵化機、孵卵機
24日孵化の予定で、現在笹鶏の白系、赤系の孵化を進めている。両者、10年を越える純系だ。両方とも、昭和フランキの機械だ。もう一台、小さいものを持っているので、3台孵化機をもっていることになる。いずれも、昭和フラン機のものだ。性能は正直悪い。工夫しなければ上手く機能しない。自分でも2度孵化機を作ったが、その方が、むしろ孵化率は高くなる。要するに孵化機は、まかせ切りでは駄目だと言う事だ。常にチェックしていなければ駄目だ。例えば温度計。これもよほどいい加減だ。試しに温度計コーナーで、各温度計を比較するといい。必ず、1,2度の差がある。じゃーどれが正しいか、これが困る。一応多数決で、多いい奴が正しいのだろうと買ってくるが、本当だろうか。少数意見が正しいかもしれない。だから一番いい温度は、自分で決めた方がいい。湿度だって、回転だって、機械に任せておいたのでは、いい雛は取れない。
昭和フランキでは、トキの卵を孵化している。これが自慢だ。確かにこれはすごいことだが。たぶんトキの卵は、機械任せのはずがない。それくらい日本にはいいフランキが他にないという事だろう。そこで工夫して使うしかない。先ず温度センサーが安定しない。それでいて調整が出来ない。機械任せに、なっていているので、修正を2度、昭和フランキにお願いした、が全く直すことが出来なかった。それでいて直ったと送り返してきたので、もう諦めた。それで新しい機械を購入したのだ。しかし、その話を額田さんにしたら、見事に直してくれた。センサー部分をダイヤルで調整できるようにしてくれたのだ。孵化はどうも初期よりは後半の方が温度を1度程度下げた方がいい。これは結論が出たわけではないが、そう思ってやっている。湿度の方は、後半あげたほうがいい。
卵は上の機械では立てたまま孵す。下の機械は寝かしたままだ。どうも同じようだ。上の機械は、温度が機械の中で一定になるために、羽根が回り続ける。これが良くない構造。孵化時点ではこれは止めたい。それでも動いているので、困る。額田さんに聞けば、たぶん切れるスイッチはつけられるはずだ。下のものは本来孵化の時点だけ使うものらしいが、これを工夫して転卵枠を作りいれてある。これを使って、毎日5,6回は卵を回転する。21日に転卵は終わりにする。終わりにしたら、今度は湿度が高くなるように、布を使い蒸散を増やす。これは卵の数が少ない時ほど、工夫がいる。エジプトが人工孵化を最初にやったそうだが、外気温が高ければ、孵化は楽だ。鶏のおかーさんの体温が、孵化温度だから、人より高めで38度。後半体力が落ちて、動かなくなるから、体温が下がり、37.5度。孵化時は更に下げて36.5度。
いずれも根拠があるわけではないが、経験的にその辺がいいという範囲。温度は機内が一定であるより、上から少し高く、下からは湿気という状態がいい。だから上の機械より、下の機械の方が、孵化率は必ず高い。同時に雛の小屋の準備を進めている。小屋の床を発酵させている。現在2度目の切り返しをしている。そろそろコタツ型の箱を小屋に設置する。このときには状態の良い落ち葉を混ぜてやる。この最初に接する、小屋の床はとても大切なものになる。哺乳類で言えば、親の免疫を母乳で受け継ぐのと同じで、様々な条件に遭遇する事になる。これを無菌状態のようなところでは、後々の免疫力が弱くなる。普通は、ワクチンを使うからかまわないのだろうけど。私としてはワクチンのようなつもりで、最上の床と接するようにする。
昨日の自給作業:小屋の前の畑の整備、レタスの種蒔き。1時間。 累計時間:14時間