畑の準備

   


耕運畝立てが終わった、下の畑の写真です。面積は5畝。500平米です。2月27日に鍬を最初に入れたので、2週間ちょっとかかったことになります。毎日気分転換したいと、畑で鍬を振るう。そんな調子でした。機械を入れるのはここではしません。草さえ手でやろうと考えています。手前の右下には、ホースがわずかに見えます。井戸水を撒ける様にしました。写真の上の方が南なのですが。一番上と、下では2メートルほどの坂地です。その一番下に緑に見えるのが、ミカンです。他には日をさえぎるものは特にありません。その上、屏風といわれる畑の条件で、陽だまりになるので、作りやすい土地と想像されます。2月29日、ほうれん草を蒔いて、土地の様子を観察している所です。発芽はしてきました。まだほうれん草ができたことがないので、今回も酸性度が強くて、たぶん駄目だと思うのですが。ほうれん草が普通に出来るような土になるまで、土づくりをしてゆこうと思います。

20畝あって、5畝づつを一グループにする。それを輪作する。大きく4年で元に戻るが、5畝の中でも、順番の組み合わせと回し方を変えてゆこうと考えている。先日の石綿氏の指導の中に、トマト、小麦、大豆の三つの作付けを、組み合わせて回してゆく、合理的なやり方がありました。上手い順番の基本さえ考えれば、手間のかからない、畑になるはずだ。一つは、土を耕す意味と問題がある。ごぼうや山芋のように深く掘る必要がある作物は、耕転の必要なタイミングでまわってゆくといい。深く掘るものが、2種あるなら、10年に一回は深く耕運されることになる。大豆やインゲンのようなマメ科の植物の窒素固定が期待されるなら、これも10年に一度はまわってくるようになる。冬には、小麦を作付ける予定だが、この藁の還元の位置も、考えてゆく。敷き藁をしたい作物も、上手く位置をずらせば、満遍なく藁が入れられる事になる。

この全体のデザインイメージをしっかりと作る、持つことが、重要になる。これは計画書で作るというものでなく、畑を画面として、イメージ化する。畑の美しさにかかわることでもある。美しくない配列の畑は、やはり出来もいまひとつのものだ。多種類栽培を繰り返してきて、あるところに治まった畑は合理性があり、美しい姿に出来上がる。あちこちでそういう畑を観察させてもらってきたが、どの季節も、それなりの総合性としてバランスが取れる。えもいわれぬ不思議な雰囲気が生じる。「妙なる畑に立ちて」という川口由一氏の本があるが、実に言い得ている。不調和な畑というものは、どこか無理が生じている。収量が多いいとか、生産性が高いというような価値とは別の、貴い生かしてくれる食べ物を作る畑の、尊さ。

今年は初めての年で、それなりに手がかかるが、このあと年々手がかからない、畑になって行く予定だ。手がかからないという事も、大切で、最も合理的な畑は、最も美しい。こう信じて進めてゆきたい。その意味でも、苗作りと、直播の組み合わせも、充分に考える必要がある。今年初めて、ジャガイモを出荷させてもらった。小ぶりのもので、恥ずかしいものだけれど、おいしいので出させてもらった。掘ったばかりの新ジャガイモだ。もちろん秋じゃがを、今頃掘っている。何故今頃かといえば、地温を上げる努力を研究したのだ。「土ごと発酵とは何か。」現代農業では省力化のための、土ごと発酵が提案されている。これを実践してみた。ジャガイモの栽培地が、発酵を続けるようにもって入ったのだ。その結果、年を明けても、緑に茂っていた。問題は、小粒な事。これは、芽かきをしなかったためだと思っている。

昨日の自給作業:裏の畑を耕す。1時間 累計時間:13時間

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