みやざき地頭鶏

   

宮崎県では東国原知事効果もあって、「みやざき地頭鶏(じとっこ)」が好調なようだ。小林市のホームページには放し飼いをしている様子がある。その他、百姓村には放し飼いの動画もあった。若干写真が不自然な所があるが、確かに放し飼いをしているようだ。中には450日飼育して、というさつま知覧鶏と言うものもある。どれも平仮名で命名する所が、最近の傾向だ。30万羽から、50万羽に増やすと言うから、これはすごい事だ。一般に4ヶ月~5ヶ月の飼育らしい。24戸の農家が現在携わっている。20年には新たな種鶏場が2軒加わり50戸体制で50万羽を予定している。

高知県特産の「土佐ジロー」もその定着には涙ぐましい努力があった。その顛末が、土佐ジロー20歳 スーパーブランド鶏物語(高知新聞社)で紹介され、第22回農業ジャーナリスト賞を受賞している。このコピーを読ませていただいたが、実に面白い。鶏の交配をしてきた者として興味が尽きなかった。たぶん同じような事が、みやざき地頭鶏にもあったのだと思う。特に種鶏場の経営と言う事がこの事業の鍵になるようだ。雛の生産を万の単位で安定した品質のものを出してゆく事は、大変な苦労が必要なはず。宮崎県ではその種鶏場が2軒増えると言うからすごい。全国的に見れば、減少傾向。養鶏が業として成立する為には総合的なもので、種鶏の確立、雛の生産体制。生肉センター。農家規模での養鶏にはそれを統括する指導力が必要。

みやざき地頭鶏は先ず短脚でない地頭鶏の雄とプリマスの雌とを交配する。そこでできたF1種にロードアイランドレットをかけて作る。F2品種を実用ビナとして頒布しているようだ。これを放し飼いをしているところもあるようだ。5ヶ月近い飼育と言うのは長い方だろう。地頭鶏の本来の特徴は短脚にある。その固定した根拠は、農家の庭先に放しても、畑を掘り返しにくいと言う事にあったらしい。確か荷解きに短脚の鶏は生まれる。その鶏はバランスが悪く、動きも鈍い。そんな偶然から固定が始まったのだろう。地頭鶏がおいしいかどうか。薩摩地鶏がおいしいと言う話もよく聞く。私は全て眉唾と思っている。大きく分けて、油が乗る品種と、油が乗らない品種がある。名古屋種などは油が乗る。薩摩地鶏系は油は乗りにくい。本来、闘鶏用の品種だ。

油の乗らない品種は今の時勢では好まれないだろう。その意味ではこの放牧地の規模では、肉質を浴するための効果が少ないと思われる。放牧地は忽ち、ほこりを立てる砂原になっているはず。フランスのプレノアールの放し飼い飼養では、確か100㎡1羽が基準ではなかったかと思う。日本では1坪30羽でゆったりなどとんでもない事が通用している。日本では肉の文化が浅く、まだ肉の味を本当の意味では理解していない。そんなもの理解する必要もないのかもしれないが、本当の鶏肉はおいしいものだ。宮崎県もこのチャンスを生かすべく。よりおいしい肉質を目指しがんばってもらいたいものだ。

 - 自然養鶏