原爆の日「平和宣言」

   

6日原爆の日の式典で、広島市長秋葉忠利氏は、重い悲しみと、怒りに満ちた「広島平和宣言」を語った。毎日新聞ではこの広島平和宣言今回が60回となるすべてを、全文を掲載している。どの宣言も、世界平和に対する、心からの思いが語られている。しかし、60回目と成る、今回の秋葉市長の聞く者全てが、痛くなるようなリアルさのある宣言は、とりわけ素晴しいと感じた。日本人全てが、この思いを共有し、世界平和に向けて日々を暮してゆかなければならないと再確認した。言葉の力がこうした形で、発揮されるのはたまらないぐらい嬉しい。ちなみに、第1回の宣言を読んで見ると。「しかしながらこれが戦争の継続を断念させ、不幸な戦を終結に導く要因となったことは不幸中の幸いであった。」と言わばそこには、久間氏と同様に、「しょうがない発言が読み取れる。」

戦争のあまりの悲惨が実感できる中では、こうした言い回しを広島市長がすることが不自然でなかったのだろうか。又、原爆投下が戦争の終結に、実態としてどのように影響したのか、もう少し敗戦前後の歴史を学んで見たいと思う。考えて見れば、不幸中の幸い、しょうがない、諦めよう。これは日本人の本性かも知れない。長い農耕の歴史のなかで、全ての実りが、ある日一瞬にして消えてしまうという、不安定な気候風土に暮してきた。台風、火災、水害、と豊かな風土でありながら、常に、災害と隣り合わせに暮らしを考えなければならなかった。いつも全ては無に帰る。そういう無常観を日本人の体質としてもった。それが、これほどの被害を受けながらも、加害者への怒りというより、自らの不甲斐なさや、問題点のほうに意識が行く。

秋葉市長の平和宣言の素晴しさは、世界平和にむけて、市民の力の発揮を呼びかけている点だ。国ではなく、市民が、つまり一人ひとりの暮らしのレベルで、世界平和を目指そうという点だ。又それに向けて具体的に「平和市長会議」参加の世界1698都市の存在。 日本では広島、長崎の2都市が会長、副会長としてある。何故、他の日本の都市は加盟していないのだろう。小田原が加盟することは出来ないのだろうか。どういう仕組みなのか、早速問い合わせてみたい。もし可能なら、是非とも小田原市を日本での3番目の加盟都市として働きかけたいものだ。ホームページには「核兵器廃絶に向けての都市連帯推進計画」へ賛同し、平和市長会議へ加盟する旨の市長または市議会議長からの書簡を事務局に送付いただければ、後日、市長会議加盟の「認定書」を郵送します。 となっている。

秋葉市長に続く、子ども2人の平和の誓いにも泣かされた。未来に原爆の犠牲者を出さない事は、人類全ての誓いだ。この子ども達と一緒になって、出来る限りの事はしたいと思う。安倍総理も平和を語った。「広島、長崎の悲劇は、この地球上のいかなる地においても再び繰り返してはならない」「今後とも、憲法の規定を遵守(じゅんしゅ)し、国際平和を誠実に希求し、非核三原則を堅持していく」と誓った。日本の代表が、原爆の犠牲者を前に、誓った事だから、少しだけ心強い。市長会議では日本国憲法9条を世界各国が作るように呼びかけている。安倍総理もここでの自己矛盾を、反省し。言葉だけでなく、平和に向けて行動を始めてほしい。

 - Peace Cafe