ネットカフェ難民
難民と使ったところが、なかなかひきつけられるセンスだ。早速ネットカフェというものが、どんなところか見てきた。小田原には3箇所、あしがら地域では他にはないようだが、秦野には一軒。若干薄暗い場所だ。若い人ばかりが、動いていた。どうも、群れではないので、たむろしていると言うような感じではない。図書館のように静かにしているか、というとそうでもない。落ち着かない空気のところだ。ここで泊まっている若者がいるという。小田原のネットカフェに難民がいるかは確認できなかった。見たところでは難民生活といえそうな人はいた。ネットカフェの料金というのは、どうなっているのか、一見確認できないのだが。夜るの間、ここにいても、1500円程度のようだ。これでいられるなら、昔のオールナイト営業の映画館のような感じかな。そのほか、個室か衝立仕切りの場所か。たぶん料金は違うのだろう。
漫画が沢山あるようだ。パソコンももちろんある。携帯電話の場所というのもあったが意味がよくわからない。電話などどこでもかけられうだろうが、どんな仕組みになっているのか。補導員かなと思われる人もたまたま見た。たぶん、22時以降は15歳未満は入場禁止とか書いてあった。聞くところによると、結構高校生年代にとっては物騒な所でもあるらしい。そうした様子は全く見かけなかったが、見えないところで、何かがありそうなトコロではある。そんな空気じゃなければ、若い人が集まる事もないだろう。入ると飲み物や食べ物が、無料の物もあるらしい。モーニング0円という表示があった。聞けばいいのだけれど、忙しそうで見学の叔父さんがあれこれ聞けなかった。
難民として一晩居るには、悪くない場所だ。但し、一晩椅子に座っているのだから、椅子がリクライニングならいいが。種類はあるようで、これがいい椅子を選べるかどうかが重要とは聞いた事がある。1500円で一ヶ月居たら、45000円。安直ではあるが、安いかどうか。小田原ではシャワー設備のあるところはなかった。しかし、コロナの湯が隣にあるから。この辺りで何とかなることはなる。私はそうした難民を選択する人を悪いとも、困るとも思わない。一つの選択だろうと思う。報道ではこれを調べた人達は、生活保護対象者が居たら困る。というような事が書かれていたが、何か焦点が違う。
ネットカフェ難民の姿に、この時代のある側面が現れている。いかにも受身の楽な暮らしが見えてくる。フリーターとか呼ばれる人達の感じと、通じ合う物がある。気力の欠落。気力が萎えやすい社会状況の方に、問題を感じる。これが格差社会の作り出している空気。その格好に受け皿が、ネットカフェ。ネットゲームの麻薬性に引きこまれているのだろう。そこから難民になるまでの距離は近い。カラオケ・ボックスというものにもその匂いはあった。タマゴッチというおもちゃの流行にも、兆しは合った。ネットカフェ難民はきっと難民嫌いの政府には、在留許可は出ないだろうが、この難民をどう低賃金で働かすか。そんなことを考えている人は間違いなく居る。昔新宿のたむろしていたフーテンと呼ばれた人を集めて、荻窪のほうの洗濯工場で働かせていた人が居た。金沢の友人に働かされた一人が居る。洗濯屋に行ってからは結構働いたそうだ。