アメリカの失ったもの

      2025/05/14

アメリカの信用の失墜

 

 商いは信用にある。江戸時代の老舗の商家は信用第一に暮らしていた。江戸時代の商人は幕府からは士農工商と最下層に位置づけられながらも、自らの経済活動の根幹を「信用」に求め、社会的地位を確立した。

 直接的な法的保証や国家による後ろ盾が薄い中で、個々の商人や家元、商会は互いの信用を担保とする内部ルールや暗黙の了解を発展させ、独自の信用関係を気づくことで、商いを広げて行き、経済を動かす存在にまでなる。

  実際の取引は、口コミや長年の商談の実績に基づいて行われ、信用が高いと評判の商人には多くの顧客が集まる仕組みが確立された。 共同組合や同業者団体により、取引相手の信用調査や保証制度が整えられ、万が一の不履行に対しても連帯責任で対応する体制が存在した。

 え度時代の商人は「約束は守る」人間として当たり前のことを大切にしたのだ。トランプのアメリカは力に任せて、信用を捨てている。アメリカの失ったものは大きい。アメリカの失ったものは取り返しができない。

 同盟国との条約まで、一方的に見直してしまった。これは韓国が繰り返し行ったことだ。韓国は日本に対して、信用を失っている。大国のアメリカが一方的な条約役の改変は、今後の信用に関わる。約束したところでどのみち、政権が変われば違えるのだろうと思われている。

 今度はアメリカである。トランプは馬鹿を装いながら、嘘八百を平気でぶち上げている。これを交渉実だとか鼻高々であるが、間違いなくこれからのアメリカを信頼する人は居ないだろう。信用しようにもすぐ覆すに違いない。そう思われたアメリカ。

 トランプはトランプのポーカーゲームが強いのだそうだ。世界を相手に、ポーカーをしているつもりなんだ。口では嘘をつくのもゲームのつもりのようだ。どうもこれがアメリカの文化らしい。程度の低い、信用できない国である。

 何故世界一の豊かな国が、これほど醜いことをしてしまったのかである。しかも、日本はそのアメリカに相変わらずへばりつき従うつもりらしい。ここが実に情けない。同盟国としてアメリカをいさめる国があっても良いではないか。

 日本国内に、アメリカとの軍事同盟を見直すべきだ。という声が出てこないことが不思議で成らない。日本はそれほど弱い依存性の強い国になってしまったのだろうか。アメリカの影に隠れて生きている打ちに、ヘタレになってしまったようだ。

 ここがアメリカに足下を見られているところだ。カナダはアメリカの51番目の州になれと、脅されている。これは同盟国である隣国を、実に馬鹿にした話である。国家の尊厳という者をどう考えているのだろうか。

 お金以外に価値というを見ることが出来ない。得をするなら、尊厳などどうでも良いと考えている。国家の品格が最低の国だ。終末期資本主義が生んだ、最低の大統領だ。何故アメリカ人がこれほど病んだ人間を選んでしまったのだろうか。まともなアメリカ人はそれほど少ないのか。

 アメリカの関税戦略が、世界を悪い方向に引き釣り込んだ。外交というのは嘘をついても良い物になった。条約など都合が悪くなれば、勝手に変えてしまえば良い。世界が信頼に基づく関係を捨てさせられた。

 アメリカの政治が、ポーカーゲームのように、相手をだまして勝てば良いという物になってしまった。あの大統領選挙で移民の連中は犬を食べているという、暴言を発した。まさかそんな嘘をつく人を大統領に選ぶとは思わなかった。

 アメリカ人はその嘘つきを承知で大統領に選んだ。外国に対しても、うまくポーカーゲームをしてくれると考えたのかもしれない。どう考えても、こんなアメリカと同盟国では痛くない。間違いなく捨て駒にされるだろう。

 日本がアメリカに従わざる得ない一番は安全保障である。カナダは輸出の70%をアメリカ相手である。そのために、トランプはアメリカに従わざる得ないと踏んでいる。何度も51番目の州になる方が得だと、カナダの大統領に向かって口にするのだ。

外国をさげすむ行為は恥ずべきとこであるが、恥など欲が強くてはじめからない人間なのだ。カナダはアメリカから距離をとることにした。ある意味同盟関係の見直しである。トランプ大統領はSNSで「アメリカはカナダの持っているものなど何も必要ない」と投稿している。

 ここまで言われて、カナダ国民は反米一色になっている。アメリカ製品の不買運動も起きている。こうした外交のやり方をカナダ国民は忘れられないはずだ。友好関係から、敵対関係にか変わり失われたものはこれから続いてゆく。

カナダも立派な独立国である。これからどう動くか注目である。日本はアメリカによって、仮想敵国中国の矢面に立たされている国だ。中国が怖ければ、アメリカの利益の奴隷になれというのがトランプの考え方だ。

 仮想敵国中国という考えを捨てれば良いだけのことだ。アメリカのスパイのような、日本会議議員や国防族議員が、アメリカを忖度して、中国を以下にひどい国かを宣伝を続けているだけだ。中国に問題があることは確かだが、可能性が高い国であることは間違いがない。

 

東アジアとの連携

 少なくとも、トランプよりも習近平の方が大分マシに見えてきた。トランプの暴挙を前にして、冷静に東アジアを訪問した。そして連携を深め、ともに手を結びアメリカに対抗しようと言うことになった。やはり商人の国である。何が大切かが分かっている。

 日本は中国との関係を見直すことだ。経済の可能性もその方が遙かに大きい。これからアメリカは孤立してゆく。信頼されない国になり、衰退をする。経済の一番大切な信用を失ったのだ。これからつまはじきになる、アメリカに従っていても何も良いことはない。

 できる限り静かに、跡を濁さないように離れてゆくことだ。不買運動など必要ないし、表だって日米同盟の解消も主張しないでも良い。静かに、中国や東アジア諸国との関係を深めてゆくことだ。目立つ必要はない。日本国民がこのことを暗黙の了解として意識すれば良いことだ。 

 中国の苦しい側面、例えば就職難を日本が補うことが出来るかである。互いに助け合えることを見つけて関係を深めることだろう。そうした信頼関係こそ、同じアジア人種として、顔色で理解し合えるところだと思う。これがアメリカにはなかったのだ。

 東アジアの国々もアメリカに対する見方は変わるはずだ。日本は信頼できる国。信用できる国になり、関係を持つことだ。韓国や台湾とも、良い関係を模索して、作り上げる必要がある。TPPの拡大も視野に考えれば良いのだろう。

 

国の安全保障

 確かに軍事面の独立も必要なことではあるが、あくまで専守防衛である。近隣諸国が不安になるような、攻撃型ミサイルなど持つ必要はない。むしろ防衛的な防御システムの構築である。どこまでも防御に徹した軍事力の確率である。

そして、何よりも食糧の自給である。アメリカが日本に対して押さえているのは食料である。主食を輸入しなければならないような国であれば、たちまちに苦しくなる。何よりも優先して、まず稲作の見直しである。

 農地の再編成である。効率的に、農地を統廃合する。大型稲作が可能な農地に作り替える。農地にこだわる小さな農家の気持ちも分からないではないが、小さな農家が維持可能な有利な地域指定を行い、そちらの農地と交換する。

 米価の高騰は農協の戦略とみて良い。売り惜しめば高値販売が続く状況で、保存してあるお米を放出するはずがない。商売であれば当然だろう。それが株主に対する責任でもある。農協が政府に従うと勝手に考えているところが甘い。

 農協に入らない、自由販売する大型企業農家を広げて行くほかない。やはり地域指定を行い、農地取得など税制で優遇処置をする。このアメリカがもたらした国難に際して、思い切った政策を展開する機会とすべきである。

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