6月の小田原の農作業

   


 欠ノ上田んぼの入水池のクワイ。

 5月25日に小田原に来て、14日の今日、石垣に戻る。この3週間余りの農作業をまとめておく。ますます、小田原の農業生活は充実したものになっている。こうやって、農的生活を送れることは人生の幸運である。良い仲間のお陰である。
 意図したことではないがここに至った。皆さんのおかげで本当にありがたいことだ。今年は何と、植え付けもしていない私のジャガイモが育っていた。感謝して掘らしてもらった。玉ねぎ、麦茶、枇杷、キンカンと石垣に送ることができた。ビールの原料の大麦も無事収穫が出来た。

 25日は 小田原に着いてすぐに、あすからの作業のために田んぼを見に行く。一ヵ月前に来た時には水張りまで行った。畔からの水漏れがどうなっているかが気がかりだった。大きくは洩れていなかった。ずいぶん手直ししてあるいはずだ。幾らか田んぼの均平がとれていない。

 26日は 田んぼの均し作業。高いところから低いところでトンボで土を移動した。体力を消耗する作業だった。ほぼ高さは治ったのだが、削った部分の土が耕されていない土になった。今年は仕方がないが、田植えが不耕起田植えになり、苗の安定が悪く、深植が多くなり大変だった。不耕起の栽培実験と思えばいい。

 27日は 苗取り。強い雨が降り続く中、辛い苗取り。しかしこの日頑張らねば間に合わない。苗は4葉期ぐらいが多く、もう一つの出来。播種量が多かったこととぼかし肥料が未熟だったことが原因。来年は明確に1㎡に200グラム以下で播種にする。出来れば100gでも良い。

 28日は 手植えの田植え。C田んぼをサトジマン1本植で田植え。種取り田んぼである。一人で静かに田植えを味わう事が出来た。疲れているようだと言われたが、そういう訳ではなかった。田植えに入り込んでいた。
 できるだけ浅い植え方にした。後で浮くだろうが分けつをとるためには、浅い方がいい。この後風が強くなり余計に浮き苗が出た。今年は3日目の活着になった。白い根が出ている苗が良い。4.5葉期の苗。いつもよりいくらか小さい。

 今年の冬に田んぼに戻した田んぼを5月末に田植えをするという事に感激しながらの田植えだった。やはり削った土は不耕起栽培で指では穴があけにくいほどだった。逆に土を運んだところはゆるゆるで植えにくいぐらいだった。

 29日は 田植え2日目。D田んぼをサトジマン2本植ぐらいで田植え。この日はまごのりさんと2人の老々田植え。この田んぼは均しで削った部分がなく、田植えはし易い。但し異常な強風が続く。田んぼの中で飛ばされそうになりながらの田植え。田植え後枯れた苗も続出。

 30日は 田植え3日目。こちらは初めて栽培するハルミという神奈川県の奨励品種。午前中にB田んぼ。午後、欠ノ上田んぼの人も手伝ってくれて一番広いA田んぼ。久しぶりの人たちと話しながらの楽しい田植え。こんな作業が一番楽しく、有難いことである。順調に田植えが終わる。

 引き続き風が強かった。2日間強い風に吹きまくられ、結局活着迄3日間ほどかかり、植え直しも多かった。今年の柿の下田んぼは狭いし、少人数の田んぼになっているので、何でも徹底して出来る。これはまたこれで充実感がある。

 31日は 捕植とそば殻蒔き。風でやられた場所が多く、かなりの補植になった。捕植が終わってから、そば殻蒔き。今年はそば殻が大量に手に入り、いくらでも播ける。そば殻は悪くない。少量を何度にでも分けて播くのが良い。

 午後は東さんの6条大麦の刈り取り。額田縛りで結わえてイノシシ柵に干す。そのまますぐに耕運。そして水を入れる。あっという間に田んぼに変わる。

 6月1日は 機械小屋下2条大麦の刈り取り。倒れていたために手刈り。但し天気が良かったので、そのまま畑で倒したまま干す。分げつがよく採れているのだが、粒張りが悪い。ビール用になるのか不安になる。北海道の春小麦を使ったことが問題だったと思われる。刈り取りは午前中で終わる。
 
 午後は東さんの田んぼの田植え。紐を使った田植えは久しぶり。やはり時間はかかる。昨日まで麦畑だったことが嘘のように田んぼに苗が植えられた。ここは山田錦でとても苗が良かった。水の冷たい田んぼだから、この後どうなるか少し心配である。

 2日 小さな直播田んぼの苗取り。まず朝から捕植をして、10時半から直播田んぼからの苗取り。午後も苗取りが続いて、終わったのが4時。思いのほか時間がかかった。良い苗である。直播田んぼはハルミで、この苗をAとB田んぼの捕植に使う。苗としては良かったが、筋蒔きの量が少し多く。もっと疎に播くべきだった。ただし、直播田んぼが今のところ一番良いできである。

 その後、大豆の苗の畔への植え付け。1か月前に苗箱に播いた大豆が、大きく育っていた。これをC田んぼの畔に植えた。畔が広いから、充分に植えることができた。これは夏に枝豆に食べたいと思っている。8月21日の誕生日が目標である。ビールが出来ていると最高なのだが。

 3日 機械小屋下の大麦の脱穀。80キロ以上ある。東さんの田んぼから大麦を運んできて、これも一気に終わらせる。これで北海道に送る大麦の準備はできた。良く乾いていたので、楽な脱穀であった。
 
 機械小屋の下の2.5畝ほどの畑は80キロは超えた収穫である。東さんの所は1畝で30キロあった。両者ともよい成績のほうだった。春小麦を冬作ったことは無理があったようだ。

 4日は 一日雨なので、箱根に絵を描きに行く。小田原に来て2回目の雨。豪雨と言えるような雨が降っていたが、車の中から描くので問題はない。久しぶり絵を描いてとても気持ちが良かった。

 5日は 総生寺裏の畑の大麦の刈り取り。ハザガケ。午前中は雨でぬれていたこともあり、少し苦労したが、午後乾いてきてから一気に作業が進んだ。初期何故か畑がおかしくなった。やはり排水不良ではないかと思う。畑にタテ穴を空ける必要がある。

 6日は 午前中溜池の草刈り。10名もの人が参加してくれて、溜池が何とかなりそうな気がしてきた。上の池が水が足りていないので草がすごい。池に降りて一通り草刈りが出来た。カキツバタがさらに広がっている。秋に株分けをしたい。

 午後C田んぼの横コロガシ。1時間半ほどかけて丁寧に行う。その後、玉ねぎの収穫。

 7日は 午前中麦茶づくり。午後C田んぼで縦コロガシ。畔の草刈り。今年は草が全くないので、一回コロガシでいいことにする。大豆の周りの草刈りが難しい。

 8日は 午前中は大豆の播種。大豆を播種してから、麦わらを播く。鳩をごまかすため。ところがこの麦を狙って鳩が来た。午後はタマネギの整理。枇杷とキンカンの収穫。枇杷は石垣に送るため。石垣には玉ねぎ、麦茶、枇杷、キンカンと送る。荷造りがいつも大変。

 9日は 総生寺裏の大麦の脱穀。1時間余りで終了。完全に乾いていて。脱穀がしやすかった。そのまま3人でたて穴掘り。と言っても私はあまりやっていない。4畝の畑に25個の縦穴を掘る。深さ1メートル。
 午後はチップを渡部さんがチップを軽トラ一杯買ってきてくれて、穴に詰める。根守さんが協力してくれる。1時間余りで終了。その後に図栗をして荷物の発送。

 10日は 朝、田んぼの見回りをして、そのまま山梨に向う。
 11日は 山梨から夕方戻る。朝4時から夜明けを描く。
 12日は ジャガイモの収穫。ジャガイモは自分が作ったというよりみんなに作ってもらった。それが大豊作。35キロぐらいあった。そのあと、水路の草刈り。かなり大変と言えばいえる急斜面の草刈りだった。午後荷物を送る。

 13日は 大豆畑の準備。午前中草刈り、肥料蒔き、トラックター耕運。碁円柱で終わる。14名が集まり、一気に作業をした。今年の大豆の畑は3反5畝になるという話だった。午後は田んぼに行ってのんびりする。8日に播いた大豆が芽を出し始めている。鳩が食べようと来ているので、食べられない様に昨日は見張っていた。

 14日に 今朝、田んぼと大豆畑を見納めして石垣島に帰る。今回も農作業の充実した小田原生活であった。農の会の仲間で新しい田んぼも、今年2つ始まった。次8月に来ることを楽しみにして、小田原を離れる。
 

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