ロシアは非難されなくてはならない。

   



 水牛の「わかば」である。今は放牧地にノボタンと一緒に放し飼いである。もともとの名前は「わか」である。最初にわかばだと教えられたので、いまさら変えられないので、わかばのままである。わかば本人はどう思っているのかはわからないが、わかばと呼ばれるようになったことは分かっている。2年以上飼っているので、ずいぶんなついている。

 何時もとんでもないことを口にしてしまう森元総理大臣が「 ロシアの負けは考えられない。ウクライナに肩入れしすぎではないか。」とまたまた、許されない発言をした。どうしてこのタイミングでこんなことを言わなくてはならないのだろう。

 たぶんボケが来たのだろう。あるいは五輪汚職がばれるのが怖くて、おかしくなったのかもしれない。今思えばアベ氏が生きていればもっとひどい事になっていたのかもしれない。何しろプーチンの親友だったのだ。日本とロシアの関係は、経済制裁の中で行われたそもそも抜け駆けであった。

 領土問題があるから、許されたまともな外交ではなかった。結局領土を返すかのようなほのめかしにつられて、極東開発に協力させられて、上手く利用されたうえに、全く領土など返す気がなかったという事が今になればわかる。ロシアはそういう国なのだ。

 自由主義圏の一国として、ロシアを強く批難し経済制裁をしなければならない。今できる唯一の日本の外交努力である。経済制裁が充分に出来ないで、抜け駆けをすれば、日本は自由主義圏から信用されない国なる。インドのような、あるいは中国のような立場になる。

 インドと中国は同盟で安全保障を作っている国ではない。核保有をして国の安全保障体制を独力で構築している。原爆を保有しない日本は同盟国アメリカの核の傘を背景としての、安全保障体制だ。将来はNATOと似たような、東アジアの同盟を模索してゆくべきだろう。

 森氏は日本がどんな国になりたいというのだろうか。日本が北朝鮮のように原爆保有しろと言うのだろうか。日本だけが漁夫の利を得るようなことが、倫理のある国と言えるだろうか。人間もそうであるが、国家だって信用が大切である。

 苦しい時に助け合う事で、互いの信頼が生まれるのだ。今がその時だろう。ウクライナに支持と支援を表明する時だ。ロシアにウクライナに負けないように、日本のできることを精一杯行う。国にお金がないなら、国民からウクライナ支援金を募金してもらってもいいだろう。ウクライナ子ども基金への募金が良い。

 日本は軍事支援はできないのだから、少なくとも経済制裁では徹底した努力をするべきだ。日本の安全保障は日米同盟が基本となっている。非核保有国として、そうでなければ、核保有国からの圧力に抗しきれない。いつまでもこの形が良いとは思えないが、少なくとも現状ではこの状況を忘れるわけにはいかない。

 ロシアと友好関係を持つという事は、アメリカと敵対するという事でないのか。どちらがマシかと言えば、アメリカとの友好関係だ。アメリカ嫌いであるが、仕方がないと受け入れている。将来世界から核爆弾がなくなるまで、今は経過的な状況と考えるしかない。悔しいことだが、この点では日本の右翼と同じ考えである。

 ロシアとの友好関係と言っても、プーチンと盟友だと言っていた、アベ氏はウクライナ侵攻後この戦争に対して一切口を閉じた。同じダメでも、森氏よりは理性があったのだろう。盟友なら、プーチンと会って、戦争などやってはならないと、諫めるのが役割だったはずだ。それは森氏だって同じことだ。

 プーチンが行っている、一方的な軍事侵攻は世界が全力を挙げて、潰さなければならない行為だ。武力による現状変更を許してしまう事は、これからの日本の外交にとって、大きな後退になる。いつまでも独立国家になれないという事だ。敵基地攻撃力などでは到底追いつかない事になる。

 不当な軍事侵攻は世界が、国連が力を発揮して、止めなければならない。それは極めて難しいことではある。ロシアという核大国の軍事独裁国家が、突然隣国に対して、軍事侵攻をしたのだ。較べてみればはるかに軍事的には劣るウクライナが、突然軍事侵攻を受けたのだ。

 強盗殺人犯が暴れまわる状態である。人道的に言って許されるところはどこにもない。その殺人犯とうまく付き合うべきだというのが森氏の発言である。一体そこまで、ロシアとの利権に拘ることにどんな意味があるというのだろうか。

 ロシアはウクライナと親せきのような国だった。歴史的には複雑な関係ではあるが、ウクライナ人の多くの人がロシア人の親せきや友人がいるのだ。幾ら領土問題があるからと言って、話し合いが出来ないはずがない。ロシアがその話し合いをせずに、軍事侵攻である。

 ロシアの行っている行為は戦争犯罪である。ロシアは世界から犯罪国家として、徹底的に責められてしかるべきだ。どこにも酌量の余地がない。確かにロシアは負けないかもしれないが、これ以上長引き、徴兵を強化して行けば、ロシア国内から、反プーチンの動きが始まる可能性はかなり高いはずだ。

 今はウクライナが負けないように、支援してゆく。それしかない。日本はウクライナと友好国になる。それは利害を超えた、精神的共鳴を持つことだろう。一切ロシアと断ち切るという事である。後先のこと等考えずに、ロシアを排除しなければならない。

 批判は、インドと中国に向けるべきだ。確かに世界には日和見国家は多い。倫理がない国がある。日本はそんな国になってはならない。金儲けのために要領よく立ち回る必要はない。人間をそれほど卑劣なものと考える必要はない。もっと人間を信じて、倫理ある方向に進むべきだ。

 森氏は日本は中国やインドのようであれと言っていることになる。それがどれほど卑劣なことかわからないのだろうか。つまり日本の総理大臣をやった人が、この程度低い卑劣官ということだ。しかし、残念なことに今の日本人はこの森発言に共感する人がかなりいるという事だ。

 お金が儲かる方がいい。少々卑劣であろうが、そんな倫理は要らないという人が多いいのではないか。ロシアとの関係も維持しておいた方が、ロシアからの恩恵があると考えそうな気がする。経済至上主義である。
 

 

Related Images:

おすすめ記事

 - 楽観農園