トランプ氏ゼレンスキー氏が記者団の前で口論決裂
2025/04/24

トランプ氏ゼレンスキー氏が記者団の前で口論決裂した。アメリカの本音が見えた事件である。アメリカはウクライナに恩を売っている。かなりの上から目線である。軍事援助にもっと感謝をしろと言うことを、トランプが主張している。そして軍事援助を停止した。
ゼレンスキー氏にしてみると、ウクライナは自由主義諸国の防波堤になっていると言う意識なのだろう。ヨーロッパ各国は対ロシアの当事者として一斉にウクライナを見捨てないことを表明した。アメリカは自分の代理戦争であることを忘れたふりをしているのだ。
トランプ氏はウクライナに対してお金を出すことが、不快なのだろう。アメリカ一国主義なのだから、当然のことである。お金を出しているアメリカに対して感謝しろと言うことになる。アメリカの利益のためにウクライナに代理戦争をさせているという意識はまったくない。
アメリカはロシアがウクライナに侵攻することを仕掛けていた。ウクライナをナトウに加盟させようとしていた。それがロシアの限界であることはわかっていた。あえて戦争を始めさせ、ロシアを疲弊できれば、アメリカの利益になると考えていた。ということも考えられる。
しかし、ロシアの経済は破綻しなかった。むしろ、ロシア、インド、中国の連携が出来てしまった。ウクライナが戦争をしたいのであれば、勝手に続けろ。もうアメリカは軍事援助は止めにすると言うことだろう。これ以上続けても、むしろロシア経済が好転しそうなのだ。
トランプ氏はとんでもない人間ではあるが、戦争の当事者であり、停戦を出来るのはアメリカと、ロシアだけだ。ヨーロッパ各国となると一枚岩ではない。確かにウクライナが不利な条件の停戦以外に、戦争は終わることが出来ない。トランプが軍事援助停止をしたことには意味がある。トランプ以外に戦争は終わらせることが出来ない。
ウクライナにしてみれば、ナトウの最前線でロシアと戦っているという意識があるのだろう。しかし、この代理戦争でアメリカはロシアが疲弊すると考えていた。ところが、ロシアは中国やインドと結びつき、むしろ経済的には活路を見いだしてしまった。ここが計算外だったのだ。
そして、ロシアは北朝鮮の兵士まで利用して、戦争をかなり有利に進められる条件が出てきたのだ。だから最近は原爆使用をちらつかせなくなった。代理戦争にアメリカは敗北したのだ。これ以上続ける意味がなくなった。そこでトランプ氏は、ウクライナ不利の条件の停戦を進めている。それも仕方がないことだ。
それに対してヨーロッパのナトウ諸国はロシアの横暴な侵略戦争を、ロシア有利な停戦という形で認めてしまえば、ロシアはまた同じことを繰り返すと危惧している。多分そう言うことなのだろう。恐ろしいことだ。しかし、戦争を続けたとしても、もうウクライナが勝利で終わること、もうないだろう。
ウクライナ不利の条件を受け入れて、停戦する以外に道はない。そうしなければアメリカは軍事援助を打ち切るだろう。何しろトランプ氏は軍事援助の代わりに、レアメタルの権利をアメリカに譲るように要求しているほど、欲に目がくらんだ、あくどい大統領なのだ。
日本はこのウクライナで起きた現実を冷静に分析して、アメリカという国を判断しなければならない。トランプアメリカの一国主義は、日本をどこに追いやるだろう。アメリカの損得以外は計算の外になる。アメリカが目先の得になるのであれば、日本がどうなろうと、関係がないと考えていることが見えただろう。
アメリカは日本を対中国の前線基地として自由に使える、と言うことを利益としているのだ。日本の防衛をすることなど、少しも考えていない。代理戦争が起これば、どれだけ得になるかと考えているような人間だ。トランプ氏は露骨な人だから、そのアメリカの本音を表面化させたのだ。日本の安全保障体制は見直す必要がある。
日米安全保障条約の見直しである。アメリカを当てには出来ない。日本は中国との関係を見直し、友好関係を見いだす以外にない。インドが良い例である。インドがウクライナ戦争で一番の利益を上げた国になった。ロシアから格安のエネルギーを購入して、経済のてこ入れが出来たのだ。
日本は戦後80年アメリカの支配が続いている。アベ氏などはまるでアメリカのスパイのような人だった。すべてがアメリカの言いなりで、おべっかを使いトランプやプーチンと友達だと、えばり腐っていたほどだ。だから国葬になったのだろう。
この状況ではアメリカと早く距離をとり、アメリカと同類と見られないことが、日本の安全保障である。アメリカの属国でいつまでもいることは、これからは、アメリカを嫌う国から、嫌われることになる。トランプアメリカは世界の嫌われ者になるに違いない。
それが札束をちらつかせて、他国を跪かせる手口の結果になる。仕方がなく従う国ばかりだろうが、本音ではアメリカを嫌うことになる。日本には軍事費3%の要求である。当然関税も交渉材料にしてくる。もう属国でいる意味はない。
アメリカを嫌う一番の国が中国である。中国を中心に反アメリカ連合が形成されてゆくことだろう。対ソビエト連携で自由主義陣営がまとまったのだ。インドはアメリカよりも中国寄りの政策をとることになるだろう。日本も早くアメリカの片棒を担ぐことを止めて、仮想敵国中国の政策を止めなければならない。
そうしなければ、日本はウクライナの二の舞になる。ウクライナはアメリカのロシア対策の捨て駒にされて切り捨てられようとしている。日本も中国と経済戦争をさせられて、疲弊して切り捨てられるに違いない。トランプ関税を避けるために、アメリカと交渉をすれば、アメリカの武器を買えと言われるだろう。
日本にはウクライナのようなレアメタルはない。アメリカと距離を少し距離をとることが日本のとるべき道だろう。中国と日本が連携すれば、中国の経済不況からの回復も早くなる。中国にとってアメリカとの関係が厳しくなる以上、インドや日本との関係の改善は選択枝にあるはずだ。
ゼレンスキー氏は役者である。黒色の服でいくらかフォーマルな衣装だった。 戦っている国のリーダーの衣装である。世界に対して公開でトランプと口論する効果を、計算していたはずだ。そのためにアメリカに出かけたのだろう。トランプがウクライナ不利の条件をロシアに差し出すことを止めようとしたのだろう。
しかし、失敗をした。ヨーロッパ各国があうんの呼吸でウクライナ支持を打ち出し、ヨーロッパ首脳会談が計画された。そしてウクライナ支援を決めた。ヨーロッパはアメリカから離れて行くことになるだろう。