小さな田んぼのイネ作り ⑩
6月19日の様子を東さんが写真付きで送ってくれた。素晴らしい田んぼになっている。自給のための田んぼは美しくなければならない。美しい場所で気持ちの良い作業をしなければ、自給に関わる喜びというものが分からないだろう。
田植えから、2週間半である。2,5枚の葉が増えていて欲しい。種まきから8週目で8葉期になっていてもらいたい。田植えからここまでは田んぼに根付く事ができているかが重要な所である。たいていの場合は、移植される負担で、一度停滞する。良い苗で、それなりの土壌あれば、停滞をかなり克服する。
田植え後の田んぼで、よく確認しなければならないのが、コナギの発芽を止められたかどうかである。東さんからの報告では、コナギはほぼ無いと言うことだ。水面には、田んぼ面から剥がれて浮いたような皮膜が漂っている。これもコナギの発芽を抑えてくれる。浮き草が漂っている。浮き草も増えれば、雑草の発芽を抑える。藻が発生すれば、雑草の発芽の抑制になる。こうした田んぼで増えるもや浮き草も土壌の腐食量の増加になるので貴重なものだ。
雲の映り込みが美しい。この時期の田んぼが一番描きたくなる。田んぼの願いのようなものが映り込む雲に現れている。幼稚園から聞こえる歓声のようなものだ。イネが田んぼという枠の中に取り込まれ、水というものに守られ。大きく育つための力をいま蓄えている。
補植も6月一杯行う事ができる。6月中に補植した株はそれなりの大きさにまでは育つ。この写真の田んぼは14番田んぼ、小板屋さん管理の田んぼだ。こんな風に浮き草や浮いた皮膜も悪い状態では無い。一段上の田んぼの畦にあるのは、岡本さんの畦大豆である。整列したように並んでいる。
自給のたんぼでは畦に何かを作った方が良い。大豆を巻くなら、7月に入ってからだ。枝豆で食べるならもう播いても良いだろう。
ここのイネは2本植えである。冬も水の湧く場所があった。ッ早くから水のある場所にはコナギの発芽が目立つ。6番も同様のことが起きている。水とコナギの関係は検証が必要だ。
7月に入いり、田植え5週目を迎えれば、イネは10葉期となり、開帳型になる。それまでは、週に一枚葉は増えて、7,8,9枚と葉は前の葉よりめざましく大きくなり、垂れ下がるような葉に変わってゆく。