小麦の刈り取り ハルユタカ

   

6月5日、6日と麦刈りをした。5日の午後は、三国上の畑の麦刈りをした。6日には一日をかけて総生寺裏の畑を刈った。面積からすると実に手間取る麦刈りであった。そういえば昨年もバインダーの故障で苦労をした。7日から雨という天気予報なので、早いのは承知で刈った。予報通りの激しい雨だったので、やった甲斐があった。これ以上延ばすと、石垣島に帰ってしまうからだ。麦の会としては、私がいる間にやった方がまだ良いと思い無理に作業した。意外に硬くなっていたので、見込み違いかもしれない。草が相変らずすごかった。機械はとても入らない状況なので、手で刈った。と言っても買ってくれたのは太田さんだ。刈ることはそれほどでもなかったが、雑草とより分けるのが大変なことだった。麦の草では毎年苦労している。ネズミ麦、カラスムギ、もう一つ大きくなる麦に見える変な雑草があった。ネズミ麦はイタリアンライグラスが野生化したもの。カラスムギはえん麦の野生種。隣のみかん畑では、ネズミ麦が下草として蒔かれているから、これがきている可能性もある。どれほど草取りをしても雑草が残ってしまう。余りのことにもうこの畑ではやりたくない。総生寺裏の方も草はない訳ではないが、三国上ほどではない。三国上の畑は雑草の種を相当落したことがあるのだろう。麦以外のものを作った方がいいかもしれない。
手前はジャガイモの会の畑である。
麦自体はよくできた方ではないかと思う。粒張りは良かった。三国上の畑は土が良かった。この後大豆を播くので、様子がわかる。60cm間隔で播いたはずだ。畝幅を広げたので、分げつもそれなりにあった。しかし、草取りの手間は尋常なことではなかった。土壌が良ければ雑草の繁茂もすざましい。60㎝なので、地面に陽が入り過ぎる。総生寺裏の畑は30センチ畝で播いた。こちらは土壌はかなり悪い。大豆を作ってもよくできない畑であった。水の浸透性の悪い畑だ。少し掘ると硬い耕盤に突き当たる。半分のジャガイモ畑の方は炭素循環農法で現在土壌改良をしている。半分は小麦による土壌改良と比較してみようという考えもある。どうせ麦はできないだろうと思いながら、緑肥でも構わないという気持ちで小麦を播いた。収穫できれば、その時は収穫しようと言う位の気持であった。まず、土壌改良という頭があったので、ソバカスは多めに蒔いた。前作の大豆の片付けが終わって、すぐに10袋撒いてトラックターで耕し、時間を空ける間もなく小麦の播種である。時間を空けていたら、播種時期を逃すので仕方がなく、急いだ。
畑は三国上が3畝、総生寺裏が4畝。収量で言えば、総生寺裏の方が3倍はある。土壌が悪い方の畑の方が出来が良いというのも、雑草を取れるかどうかの違いだったのだと思う。畑が平らで長方形という事も作業がしやすい。三国上は変形で傾斜地だ。総生寺裏の畑の土壌の問題は水の浸透の悪さである。小麦の栽培は、冬の間の雨の少ない時期なので、影響が少なかったのかもしれない。大豆は水分の影響が強いらしいから、上手くできなかったのかもしれない。大豆の窒素固定と、ソバカスを10数体播いたという事も麦の肥料効果につながったのかもしれない。麦は肥料食いだ。冬場で肥料を吸いにくいという事もある。イネに比べたら、数倍の肥料が必要になる。分げつは肥料がなければ少ないものになる。麦踏はほとんど関係がない。何度か比較実験をしたが、踏んだ所の方がよくなるというようなことは一度も経験がない。家の畑や、舟原田んぼ下で作った麦は良く分げつした。天候や土壌にもよるのだろうが、霜で浮き上がるという事もない。麦踏より、畝間に追肥でそばかすを撒いておいて、土をかぶせてやると、分げつが増えるようだ。
農の会麦部からはパン屋さんが3軒も生まれた。大磯、開成、根府川の方でやられている。皆さん、小麦を栽培するパン屋さんである。麦部は小さな活動ではあるが、ここから育った人もいるという事は凄いことではないだろうか。育ったなどと言えば、おこがましいことだが、麦作りを経験してもらえたという事は、嬉しいことだ。そうい意味で麦部は継続はしたい。麦は現在機械小屋に置いてある。いたるところに麦を立てかけてある。外に干せればいいのだが、梅雨時なので雨でカビてしまうことになる。無理無理機械小屋に干した。もう少し乾かし、雑草が少なければ、そのままハーベスターにかけることも出来るかもしれない。刈り取って、すぐハーベスターというやり方でやったこともある。来年、できれば総生寺裏の一か所にして、ハーベスターという手はある。畑が2か所になっているというのは、手間がかかり良くなかった。併せて7畝になる。140キロ取れれば神奈川県の平均収量を超えることになる。私は帰ってしまうので、申し訳ないがみんなにやってもらうしかない。

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