沖縄の米軍基地

   

沖縄の米軍基地は確かに最近になって面積的には確かに返還縮小が進んでいる。沖縄返還時の66%に減少したと書かれているものがあった。45年かけてやっとのここまではあるが、悪いことではない。一方で自衛隊基地は着々と沖縄への新設置が進んでいる。自衛隊基地に置き換われば、米軍基地は減少したことになる。アメリカの負担も軽減される。これは日米安保条約の思いやり自衛隊基地であろう。沖縄にある米軍基地は何故いつまでも存在するかと言えば、日米安保条約では日本はアメリカに基地を提供するという事を約束しているからである。当然それはアメリカの防衛の為が主たる目的である。その意味では沖縄の米軍基地が日本の防衛の為というのは半分は嘘である。海兵隊や訓練基地は、日本の防衛というよりはアメリカの軍隊の訓練と待機の為と考えるべきだ。例えば、ミサイルがアメリカへ向けられたものと日本へ向けられたものが同時に発射されたとすれば、アメリカへ向かうものを優先して打ち落とすだろう。同時にそれが日本の防衛にもなっているというおまけ関係である。 

本土の米軍基地は占領軍のころからどのくらい減ったかと言えば、10分の1くらいまで減少した。沖縄では返還後も増加し、やっと近年減少に転じた。そして、近年面積的には大きく減った。それは、アメリカ軍が沖縄を兵士の訓練場にしてきたからだ。訓練場が沖縄にある理由は全くない。ハワイでも、マイアミでもよい。近年オスプレーの訓練に沖縄を使っている。普天間基地が世界で一番危険な基地だと言われているのに、そこでオスプレーの訓練をしている。それはアメリカで訓練をしていたら、アメリカの住民からの反対運動があるからだ。しかし、あれほど広い国なのだから、何も沖縄で訓練をする必要はないはずだろう。返還はされても沖縄の空の上は、あのうるさいオスプレーが自由に飛び回っている。沖縄ではアメリカ軍の訓練が盛んにおこなわれている。これは出来る限りアメリカ本土で行うように、アメリカに要請すべきものだ。日本を守るために実戦配備しているのならともかく、人の国で訓練して戦地に派遣するというのでは、本末転倒である。

地政学上沖縄に基地が必要だという主張がある。沖縄に米軍の訓練場が必要なはずがない。また、米軍基地の返還が進んだと言っても、沖縄の空の上を自由に飛び回っているのだ。事故も後を絶たないうえに、飛行時間や行わないはずの危険な訓練の約束違反も相次いでいる。どうしても基地を作りたいのであれば、問題を整理して、どうしても日本に必要な基地を明確にするところから始めなければならない。その上で、沖縄に置かざるえない基地を明確にする。私は、どうしても沖縄という理由はないとか考えている。現実の理由は、中国を敵視する政治的理由からである。地理的に極東に必要なら韓国でもフィリピンでもグゥアムでもいいのではないか。どうしても沖縄という理由は政治的な押して付けの意味しかないのではないか。ミサイル防衛システムであれば、別段沖縄の必要はない。軍備に詳しくはないが、あちこちに散らばして置いておく方が良いのではないか。北朝鮮のロケット実験の際には日本中に配備したではないか。

なんとなくイメージで南の方の中国の正面に基地が必要だというあいまいなイメージ作りがされている。 まったく、テロやサイバー攻撃が主たる戦争の時代に、固定型の軍事基地は政治的な看板の意味だけである。本土で引き受け手がないから沖縄に米軍基地があるのが現実だ。沖縄でまだ良かった。沖縄でなければならない明確の理由が、国民に政府から示されたことなど一度もない。示されたことがないのだから、国民は理解をすることなど不可能である。アベ政権はアメリカの手下根性でアメリカを忖度して動いているのだ。これが政治家の本音だ。東北で良かったと口を滑らせた大臣の本音と全く同じ構図である。沖縄の民主的な選択も、完全に無視されている。アベ政権は米軍基地がおかれている地元行政と訴訟をしているのだ。こんなちぐはぐな、不安定状態では日本の安全保障どころではないだろう。

 

 

 

 - Peace Cafe