軽トラックアトリエ
軽トラックの上に乗るような最小限の家を作り生活するという事を、安曇野の白井さんが提唱している。最小限の家の移動バージョンである。以前から白井さんは発想豊かに、暮らしにかかわる面白いものを提案し、作り出してきた。興味がある人はシャルムに一度泊まりにゆくといい。暮らしの工夫とは何かを知ることができる。白井さんの元気をもらえるというところも、いいものだ。軽トラックは好きだ。その荷台に、絵を描くアトリエがあれば素晴らしい。車の上でほとんどの絵を描いて居る。車の中という空間が自分の制作に丁度いいのだ。好きになった畑の隅に車を止めて、畑を見ながら描く。外に出て描くと落ち着かない。車の中という閉鎖空間で描く。今はタントという軽自動車の中で描いて居るのだが、今乗っている軽トラがもう限界を迎えている。13万キロも乗ったのだ。そろそろ買い替えを考えている。そんなことを考えていたら、この際軽トラの荷台の上から絵を描いて見たくなった。少し高い位置から描くだけでずいぶん描きやすくなる。そして利用できる空間が広がるのだ。
軽自動車は高さ2メートルまでという決まりがある。しかし、荷物であれば、2、5メートルの高さまで許される。そして、車の長さの10%まではみ出てもいい。重さは350キロまでである。許されている荷物の一番大きな箱を、部屋にするという発想である。軽自動車であるにもかかわらず、その限界を超えた大きな部屋を作ることができるのだ。この荷物はボルトで止めるのであるが、取り外しも可能なものになる。シャルムの白井さんの作った車は木造である。木造だから自作しやすいが、それ故に重たい。強度的にも少し不安がある。プロの作る、軽トラ車載、ミステックのJ-cabinminiという箱がある。これはアルミで出来ている。9月24日25日に川崎のキャンピングフェアーで展示される。これは見に行ってみた。ただの箱だけでいいと思っているが、3方向に絵を描く透明な窓がないと困る。窓は2重のアクリルのようで透明性は低そうだ。この点で問題があった。
案外こういうところが難しい。先日車のスモークガラスを透明に変える費用を聞いたら、30万かかると言われてしまった。信じがたい価格である。箱の大きさは、幅が1、390㎝で高さが1、790㎝である。長さが1、900㎝。これだけの大きさがあれば十分絵は描ける。身長は170㎝だ。立って頭が当たらないところが良い。なかを絵を描きやすい雰囲気にしたい。内装に塗るガイナ塗料で断熱性能を高め、絵の描きやすい色にしたい。この箱は取り外しが可能で、日常は軽トラとして使う事も可能だ。絵を描きに行くのが多くなったら箱を取り付けるという感じになる。あるいは荷物を軽トラで運ばなければならない時になったら、箱を降ろすという感じだろうか。今の古い軽トラにまず載せてもらううという事は可能だろうか。いずれにしても絵を描くためにプラスになるなら、決断をしなくてはならない。
充電だけは出来るようにしたい。ソーラーパネルは家にあるのだから、ソーラーパネルから充電すれば、災害時の避難小屋になる。この車を安全な場所に駐車すれば、しばらくはしのげそうだ。災害避難用の荷物をある程度積んでおく。普段家で一番安全なところにこの車を止めておく。そしてソーラーパネルからの充電をいつでもできるようにしておく。この車には絵の描ける明るさのライトは付けたい。そうすれば暗い内から、暗くなっても絵を描くことができる。明け方とか、夕方描きたくなることがある。斜光がその実相を表すという事がある。しかし、手元が暗くてかけない。明かりがあればあと30分描けるかもしれない。それにしても軽トラキャンパーはど派手だ。顰蹙を買いそうな車だ。農道に止めて絵を描くのはちょっと無理かな。