大腸の重要性

   

腸は重要だ。特に大腸は重要器官である。子供の頃からすぐおなかが痛くなった。何とか治まるから、おなかが痛くなることには慣れた。そもそもおなかというものは時々痛くなるものだと思っていた。40歳くらいから徐々に治まり、最近はおなかが痛くなることは忘れているくらいの頻度になった。理由は神経性の下痢だろうと思ってきた。歳を取り図々しくなって、無神経になったので下痢をしなくなったのだろう位に考えていた。しかし、どうもそうでもないようだ。腸は人間の身体を調整する重要な器官という事らしい。ここには微生物が人間の細胞数以上の何百兆個(誰も数えられない膨大な数であることは確か。)も生きているらしい。こうした無数ともいえる微生物の存在によって人間の体は調和が保たれている。これこそ、きれいは汚い、汚いはきれいという事になる。つまり大腸からのお知らせは大便という事になる。大便を汚いものと遠ざけるのでは残念なことになる。

手術でもして抗生物質を飲まざる得ないことがある。身体中の微生物は大打撃を受ける。この回復がなされるまで、体調管理が難しい状態が起こる。当然大便の様子が変わる。腸の中にはよくない菌もいれば、良い菌もいる。綜合的にみた菌叢が重要という事になる。ピロリ菌が良くないとか、乳酸菌の〇〇が良いとかいう、単独の問題ではないと考えている。極端に言えば、単独では悪い菌も、綜合の中では案外悪くないかもしれない。個別に良い菌を食べようとか、悪い菌を排除しようなどという事は、多分馬鹿馬鹿しいことなのだ。しかし、便秘が下痢以上に良くないというのは、腸の中での滞在時間の長さだ。老齢化して筋力が落ちると腸が下がる。下がると腸の動きが鈍くなる。鈍くなると滞在が長くなる。腸内の良い状態を保つためには、運動をして筋力をつけるという事になる。

規則正しい排便は重要なことだ。出来れば便のことを観察したい。と言ってもそれは楽しいことではない。楽しくはないが、健康管理情報としては、最も重要である。まず、毎日の規則正しい排便。毎食後の排便が良いことだと考えている。大便はある意味発酵している。様々な腸内細菌によって、発酵の初期段階のような状態ではなかろうか。その為に重要になるのが、食物繊維と呼ばれるものだ。玄米食などもその為のもの。良い堆肥を作るには、落ち葉や草や糠類の植物繊維。発酵のメカニズムを体感する必要がある。腸の中が良い状態であれば、大便に変化が現れる。匂い、色、量、回数。何を食べたらどういう便になったのか。食べたらすぐ便が押し出されるというのが良い。これは日々確認が必要である。観察マニアであるが、さすがに大便は見たくもない。大便を汚いと感じるという事はとても生き物として大切である。汚いが観察は怠ってはならない。

大腸のことであった。腸は軽視されがちであるが、ここで行われている600~1000兆個あるとも言われる腸内細菌による活動が自分を作っているという事である。例えば認知症なども大腸の菌叢に関係しているのではないかと、私は想像している。認知症のシグナルが、大便にあるとしたら、われわれ年寄りには大いに気になるだろう。良い大便になれば認知症にならない。良い大便を作りにはどうしたらいいか。良い食事である。自給自足で大いに野菜を食べることだ。しかも多様に、何でも食べることが一番だ。但し、菜食主義などというのは、論外である。良い発酵には多様性こそ重要である。なかでも発酵食品は大切である。様々、ヨーグルト、チーズ、漬物、味噌、納豆と多様な発酵食品を継続して食べることにしている。大腸が良い大便を作れるようになれば、性格も明るく変わる。気持ちよく毎日が送れるようにホルモンバラスが良くなる。もちろん頭の回転も改善される。 全て自分だけのことで、他の人に役立つ話かは分からない。

 

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