2017年の稲作2

   

稲刈り前の喜寿糯の田んぼ5畝。喜寿糯が何故か120㎝の高さになった。しかも、すごい分げつになっている。相当の収量になっているのではないかと思う。傾いてはいたが、かろうじて倒れるところまでは行かなかった。10月9日に稲刈りをした。そしてはざがけを今してある。ところがその後秋の長雨に遭遇した。今日17日に少し晴。そして明日は何とか曇り。ここで脱穀をしなければ、たぶん一年間の努力が水泡に帰す。慎重に少しづつ、脱穀を試みてみたいとおもっている。そして、広げて干すことを考えたい。何処に広げるかが問題なのだが、機械小屋の奥しかないのではなかろうか。田んぼはいつも予測を超えている。

今年の課題をまとめておく。

まだ、田んぼが終わらないうちから、来年の稲作のことを考えている。毎年そんな感じである。今年できなかったことをあれこれ実現してみたくなっている。まだ明確にならないのは、抑草法である。一定範囲では草を抑え込むことは成功してきたと思うが、まだ完全にはコントロールできた感がない。草が何故生えるのか。生えては何故いけないのかなどなど考えている。田んぼを水回りしながら、いろいろ思いつくことがある。草が全くでない経験もない訳ではない。ところが何故出なかったのかという事が、腑に落ちたという訳ではない。いつもたまたまである。冬に作る緑肥作物を漉き込むことで草を抑えるというやり方を基本としている。緑肥作物を続けている内にだんだんトロトロ層と言われる、ふわふわな層が表面を覆うようになった。確かにこれが草の発芽を抑制するようではある。生の草が腐敗して出すものが雑草の発芽を抑えるということもある。

しかし、そうとも言い切れない感じもする。土壌の発酵というか腐敗の影響で草が出ないとも思われる。また、田植え前に撒くそば糠が微生物の餌になって、微生物の大量発生が起る。これがトロトロ層を作り、抑草する。それらが複合的に効果を上げ、抑草をするらしい。複合的がゆえに、その再現性には確信が持てない。コナギという植物コナギの種は田んぼには大量にあると思わなければならない。これを静かに眠らせておけるのかどうかだ。深い代掻きが種を表層に浮かび上がらせ、発芽の刺激を与えるということになる。一方、稲藁が草を呼ぶという事がある。生の稲わらを漉き込んでいた時代、藁の周辺に大量のコナギが発芽した経験が何度かある。何かコナギの発芽を誘発する物質を稲わらは出すのではないか。また、水の滞る場所でコナギガ集団発生することがある。酸素の有無がコナギの発芽には関係しているのではない。流れ水ではコナギは発芽しにくい。草取りをしているとコナギが集中している場所というものがある。2度代かきが良いという事が言われる。これも来年は試みてみたいと考えている。

倒伏の問題である。有機農業で畝取りをしようと考えたら、サトジマンで110㎝の背丈が高くなることは避けられない。これは100センチにまで背丈を低く抑える方法が分かればやっては見たいが、今のところ思いつかない。分げつを取る必要がある。その為に初期生育を盛んにしなければならない。来年は少し浅水で初期管理して、その分コロガシを熱心に行ってみたらどうだろうか。そして、分げつが取れ次第水を切る。このタイミングで肥料が一度切れれば一番いいのだが。たぶんそれが有機農業では相当に難しい。中干しのやり方でそうした効果が出るとは思えないが、来年はやっては見たいと思っている。出穂後大きな穂をつける必要がある。粒張りも良くしなければならない。その為には穂肥を必要とする。今年出穂3週前のソバ糠投入でその効果は確認できた。

 

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