播種27日目の苗
苗床4畝の全体の5月14日の朝6時の様子である。播種後26日目である。徐々に水を増やし、苗箱やセルトレーの線まで水を増やしている。水深2~3センチという所か。この浅い水深で、土が見える所もなく、水没する苗箱もない。全体で1センチぐらいの誤差で収まっている。それでいて排水をすれば、一気にすべての水が抜けるようになっている。みんなでトンボで丁寧に均した成果である。26日目の昨日30℃になると言うので、ビニールをはがした。例年遅くとも田植え、2週間前にはビニールは取り除く。稲は生々としたようである。後16日で田植えである。今のところ、順調な良い状態である。3葉期平均である。品種の違い、種もみの違い、苗箱の違い。観察していると面白くて、何度でも行きたくなる。5、5葉期の田植えを目指しているが、ほぼ目標通りである。
一番手前が欠ノ上田んぼのサトジマンである。多分7,8年継続の自家採取の種かと思う。次の列が、手前から、吉宮田んぼ、その次の5枚が喜寿糯。そして次が井関田んぼ。そして、次が、欠ノ上の喜寿糯。最後がメダカ田んぼの山田錦。少し欠けてのぞくように見えるのが、サトジマンの直播。次の列が新永塚田んぼ。一番奥が相馬さんの坊所田んぼ。
反対側から見たところである。手前の直播の様子。直播はここまで少し、乱れて遅れているが、多分田植えころには追い越しているのかと思う。直播は代かきをして水が抜けている所に、苗箱で言えば、50グラム撒きぐらいの播種状況で蒔く。その後、くん炭を全体を覆うように蒔いた。そして4穴のビニールで覆っておいた。水は時々かぶる状態で、水没はしないようにしていた。さらに手前にはビニールなしを試したが、そこはさらに発芽が遅れた。そしてやっと発芽まで行ったのだが、カモにやられて現在は全くない。右の畦際の手前は、苗箱による40グラム蒔き。いくらか色が濃い。これは順調な生育である。直播とセルトレー苗箱と、苗とりの手間を比較したいと考えている。
メダカ田んぼの山田錦である。成長はとても順調である。40グラム蒔き苗箱と、セルトレーがあるが、どちらもそん色がない。やはり購入の種籾は発芽率が良い。だからと言って、田植えしてから後良いとは限らないのだが。同じ40グラム蒔きでも欠ノ上のサトジマンの種籾だと、もっとぱらっとした感じになる。来年は、60グラム蒔きぐらいで、ちょうど良いのかもしれない。
この列は、奥の方まで一列、欠ノ上のサトジマン200枚である。3反近くの苗になる。70枚が1反の苗になるくらい。欠けたり、失敗もある、補植も後で必要になるので、少し多く作る。1枚何故か全く発芽しない苗箱があり、種を撒き忘れたものだった。苗箱の置き方は重要である。地面にしっかり押し付けられている事が重要。上手く押し付けられていれば、ばらつきなく苗が出来る。苗箱やセルトレーの底から、苗床に根がすんなり突き通る。また、苗箱は前後左右くっつけて置かない。少しのすき間が成長ムラを無くす。苗床の土壌は秋からそのつもりで、充分堆肥を撒く。最後に、鶏糞堆肥も撒く。苗はすんなり育てたいからである。といっても緑が黒緑になるほどではなく、爽やかな黄緑色が目標。
このあたりはサトジマンの苗箱40グラム蒔き。苗床の水温は昼間29度だった。そしてそのときの4穴ビニールカバー内の温度は24度。もっと蒸れて高いのかと思ったが、意外だった。計ってみなければわからないものだ。また周辺にはほとんど雑草が無い。毎年の徹底した草取りと、苗床の作り方の工夫だ。