森の里病院 人間ドック体験記

   

65になったら人間ドックには行こうと考えていた。先日の金沢での同窓会の時に、松木さんからどこの病院でも良いから一度は人間ドックに行けと言われた。病院は何十年も避けてきたという事もあるのだが、一度はやってみるのも良いと思い決断した。決断と言うほどの大げさな気分を持って自分に叱咤激励しなければ、重い気持ちを突破できなかったわけだ。情けない所だ。待ち時間も、長い訳だろうから様子を書きとめておく。先ず申し込みは電話で行った。年内では空いている日が、25日のみと言う事で、しかも大腸の検査もやるなら、25日に入れてあげられる、というありがたいお言葉だった。大腸の検査などいるのか要らないかは分からないわけだが、年内にやれないと、決断が鈍りそうでお願いしますと返事をした。大きな封筒が送られてきて、それまでにやる指示が書いてあった。便を2回取る事と、前日に下剤を飲む事、キノコ、こんにゃく、海草を食べない事とあった。

前日の早朝である。前回は前日になって急に39度の熱が出て、中止にした。怖くて熱が出たのだろうか。検便はしてしまったと伝えたら、又送ってくれた。そしていよいよ、21日に人間ドックの日だ。小田原駅まで送ってもらって、小田急で出掛けた。車を運転してはいけないと言われていたからだ。愛甲石田の駅から、4番のバス停から15分のって、到着。バス停の少し先に病院の看板が見えた。大きな病院ではなかったが、悪い感じの病院ではない。受付で送られてきた書類を出す。ちょっと驚いた感じで、小田原の久野からわざわざ来たのですか。びっくりされてしまった。待合室まで案内してくれた、方は久野には良く行きますよ。森林ボランティアの看護師としてですと言われていた。気さくに話しかけてくれる感じのよい病院である。良くない病院は患者を物扱いする。

9時から計測が始まり、身長、体重、と始まり、あれこれ測定する。エックス線で胸部の撮影もする。そしてCTスキャンも行う。ここで3年間はCTを受けない方がいいですよと、アドバイスがある。それで一段落で、今度は、大腸と胃の内視鏡検診である。2リットルの生理的食塩水を飲んで、体内に残っている大腸内の糞を出し切る。1時間30分かけて飲む。飲み終わって12時だった。水便が6回出て、ただの黄色い水になった所で、チェックを受ける。それで合格になって、2時まで待って下さいと言う事になる。先生が2時には見えると言う事だ。待っている間にも、断続的に水便が出る。2リットル飲むのも気分が悪かったし、その後の水便の継続も疲れた。そして、2時から胃カメラ。喉にゼリー状の麻酔薬を溜めて4分。痛み止めの注射を打つ。同時に、何かあった時の為に、注射針を刺して準備をして置く。

胃カメラ自体はどうとなく終わる。自分の胃の中の映像を眺めているというのも、おかしなものだ。そして続いて、大腸の検査。胃カメラとは逆にまず一番奥まで入れてから、引き抜きながら撮影すると言う事だ。体内に異物を入れると言う事が妙な感じではあるが、痛いとか、苦しいとかいう事はない。3時頃には終わる。終わってベットから立ち上がろうとすると、ふらつく。立っていられない。その状態で先生から、説明を受けるが、全く問題がないので、特段説明のしようもないという事だ。65歳にしては、胃の中が非常にきれいだ。大腸にもポリ―部の様な物は無い。何か質問はと言われるが、口はしびれているし、聞きたい事はあるが、聞くこともできない。しばらく隣の部屋で寝ていて下さいと言う事で、30分は寝ている。夕方から、地域のお祭りの準備会があるので、ともかく急いで帰る事にする。結果は送ってくれる事になっている。その後、22日は草刈りだったのだが、体調が悪く休み。今日になって回復した。

takeさんのコメントもいただいたので、何故森の里病院に出掛けたかという事を書き足したいと思う。

森の里病院と言うのは、亀田メディカルセンターと言うグループの一つの病院である。房総半島で、地域医療を先駆的に行っているという記事で知った。その試みが新しい地域医療と言う事で、なかなか興味深かった。とても良い病院らしいと思ってあれこれ調べていると、厚木の森の里にもそのグループの病院がある。松木さんと言う友人の医師から人間ドックに一度くらいは行けと言われた。この機会にどんな病院なのか、亀田系の所に行ってみようと考えた。私を見てくれた医師は30代の医師でとても良い感じの渡邉先生だった。看護士さんは名前は分からなかったが、明るい方で検査の途中何度も声をかけてくれた、背中や足をさすってくれた。これが不安を和らげてくれて、有難いことだった。

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