消費税の是非
消費税の値上げには賛成である。税金が高くなることはありがたいことは言えないが、今まで以上に税金が必要な状況だと考えている。税金の値上げをする以上、歳出の見直しが必要条件だ。歳出について国民の理解を得ることが、消費税の値上げの大前提である。財政再建の見通しを示すこと。それもごまかしでなく、どうやって歳出削減をするかの道筋を、わかりやすく真剣に示さなければだめだ。その作業を十分にした上で消費税を上げることだ。この際法人税の値下げもやるべきでない。法人税を下げれば、税金が足りないからやむえず、消費税を上げるという根拠がなくなる。法人税を下げるために、消費税を上げるかのように見えてしまうう。税金はどう考えても足りない。景気が回復すればというような範囲ではない。財政の深刻な悪化は直視しなければならない。財政の状態は1000兆円の借金である。
共産党のポスターには「消費税ではない道がある」と書かれている。良く車で通るところにあるので、どういう道だろうと考えていた。脇に小さくその道が書かれているようなのだが、そこまでは見えない。ある時そうだ、共産主義になれば消費税のいらない経済は在り得ると言うことかと思った。ネットで確認しようとしたのだが、本当のところはついにわからないかった。たぶん、金持ちから取れとか、大企業から取れ、軍備費の削減とか、書かれているのだろう。確かにそういう方法もあるだろうが、やっぱりね。という感じがしてしまう。共産主義経済にしようということで議論するなら、まだかみ合う。金持ちから取るというはまず必要なことだ。累進課税の見直しは徹底してやってほしい。大企業から取るほうも、法人税の値下げなどしない。しかし、それに加えて消費税の値上げも必要だと思う。
税金の値上げはすべてだめだ。大企業から取ればいいとは思わない。あくまで誰にとっても税金のすべてが公平であるべきだ。公平がどこにあるかは分からないが、他の税に比べ消費税の性格は違う意味の公平さが明確である。ある角度というのは、どこの誰でも払わざるえないという性格である。非合法組織であろうが、脱税常習者であれ、消費税は逃れ難い。もちろん、生活保護を受けている人からも公平に取るということになる。弱者対策がかならず必要になる。これも複雑化しないで、その分保護費で上乗せるとか、方法論の問題だけのことだ。共産党や社民党は消費税反対ということだが、その意味するところは弱者の側に立つというつもりなのだろうが、弱者対策も今後さらに格差社会は深刻化するだろう。その中で、消費税なしで、どのように福祉対策を充実させられると考えているのだろうか。
すべては若い人のためだ。このまま国の借金が増えれば、若い人たちはその返済を払わされることになる。団塊世代が一番悪いと、麻生氏は発言したが、この点では全く同感である。国の財政という意味では、団塊世代が一番得をした世代であるのは事実だ。高度成長期に出くわした訳だ。これからの世代は、深刻な格差社会の中で生きなければならない。格差社会が生まれたのは、社会が格差を必要としている側面があるのだろうと考えてみなければならない。能力主義を徹底して、有能な者を高待遇することで、それにおぶさろうという社会だ。みんなが嫌だと思ってもそうなる。その中で、多く消費するものが多く払うというのは、一つの原理にかなっている。消費しない者の税負担が減るということだ。あれこれ弱者対策の案が出ているが、複雑化することより、その分一次産業への従事者の、税の仕組み、あるいは補助金の方を考えた方がいい。明治時代の耕地整理の補助金制度のような、地域回復のための補助金制度のようなものを作ったらいい。これについてはまたあらためて。